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「くしゅっ」



あー寒い。なんてことだ。


少し前まではあんなに暑いを連呼してたのに、11月に入った途端、何この温度の変化。こんな時、男はずるいと思うのは私だけだろうか。だってズボン履いてるのよ?女子はこんなさっむい中スカートなんだから。寒さ対策のために中に半ズボンを履くことすらダメって言うのも可笑しい。ただの拷問にしか思えない。寒がりな私には考えられない仕打ちだよ、ほんとに。足先なんて氷かってくらい冷え冷えなんだから。…え?勿論靴下2枚履きですが何か。



「なーなー」

「うっさい黙れ丸いぶた」

「機嫌悪すぎだろぃ!」

「機嫌を直したいならばお前の履いてるズボンと私のスカートを今すぐ交換しやがれ畜生」

「今月に入って寒さが増したからのぅ。八つ当たりじゃ、諦めんしゃい」

「理不尽すぎんぞ。仁王も勝手なこと言うな」



そんなこと言われても寒いんだから仕方ないでしょ。私も仁王も寒いのがダメなんだから。もとはと言えば絡んできた丸井が悪い。

未だに騒ぎ続ける丸井は仁王に任せて、私は教室から外を眺めた。あんなに繁って鬱陶しかった木もいつの間にか寂しくなっていて、その姿に詫びしさを感じる。…同時に教卓の前に立ってる先生の頭みたいだと思ったのは内緒だ。

というか、ここ最近月日が流れるのがとてつもなく早く感じる。こんなことしてたらあっという間に正月だよ。年賀状買いに行かなきゃな…その前にクリスマスがあった。今年のケーキはチョコのやつにしよう。丸井んちに行ったら食べさせてくれるかなぁ…丸井の作るケーキは美味しいから好きだ。



「丸井」

「あ?」

「今年のクリスマスケーキはチョコがいい」

「同意見ナリ」



珍しく仁王も食い付いてきた。そんなわけで半強制的にクリスマスは丸井んちでケーキを食べることになった。これが噂の非リア充の会。ケーキ楽しみだな…お腹空いてきた。



「あ、そーだった忘れてた。なぁ、数学のノート貸してくれよぃ」

「んー…丸井がそのズボン貸してくれるなら考える」

「いや、無理だから」

「ココア飲むか?暖まるぜよ」

「ありがとにおー」


「お前ら自由すぎるぞー…先生泣いちゃう」





寒くなってきましたね。


あ、今授業中だった。




20111110~20111204
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