双子1 | ナノ




※捏造甘楽が臨也の双子という設定
※甘楽口調から始まり折原家等、もう何もかも捏造と割り切ってお読み下さい
※所謂、自己満足文(静雄は出てきません/甘楽が臨也愛)








「臨也くーんっ!あっさですよぉー!」


カーテンが左右に開け放たれ、眩しい陽光が瞼の裏を焦がすぐらいに焼いた。眩しいっつの、マイル!


「まぶ、しい…マイル…」

「?舞流?…あ、もしかして勘違いしてるんですかっ?やだ、舞流ちゃんと間違われちゃった!そんなに若々しい声してますかっ臨也くん!」

「…はあ……?」


眩しい光を背に俺の額をぺちぺち叩いてる奴の声はマイルの筈なのに、なんだこの違和感は。というかなんだこのハイテンションな敬語は。
観念してうっすら目を開く。ああ、なんだやっぱりマイルじゃないか。
漸く渋々と開いた目は眠気に負けて再度閉じてしまった。


「下手くそな、冗談はよせ……」

「あれ?もーっ、臨也くん寝ちゃダメですよう!」


今度は鎖骨辺りをばしばし叩かれる。地味に苦しい。


「…っマイル、いい加減に…っ」

「ブッブー!違いますよ?」

「…………は…?」

「もうっ。私は、臨也くんのお姉さん、甘楽ちゃんでーっす!」


俺は一気に覚醒した。





***






「…何でいるの」

「?久しぶりに帰ってきたんですよ!」

「だからってなんで俺ん家」

「だって臨也くんとこ以外行くところなかったんです!因みに場所は舞流ちゃんと九瑠璃ちゃんに教えてもらいましたっ」

「…ならあの双子んとこ行けばいいだろ…」

「えーっ!だって、確かに高校生の2人暮らしは危険ですけど、臨也くん一人で住んでるんですよね?一人って寂しくないですか?私は寂しいですっ」

「あっそ…」


俺の双子の姉の甘楽が、いきなり海外から帰ってきた。懐かしい幾年も前、中学3年の最後に学年トップの成績をおさめるなり甘楽はそのまま海外に旅立っていったんだ。てっきり有名な高校にでも進学するもんだと思い込んでいたから、知った時は驚いたもんだ。因みにクルリにマイルは大泣きしていた。
その後こちらに定期的に連絡を寄越してはいたが、実際に会う事はなかった。まるで後を追うように海外に行った両親には会ったようだが、こうやって俺達で顔を合わせるのは別れて以来だったりする。


「それに、私臨也くん大好きですし」

「あーそう、それはどうも」

「あっ酷いっ!幾らなんでも10年位会ってなかった姉なんですよぉ!私はっ、もっと臨也くんと感動の再会がしたかったんですっ!なのにっ」


勢いあるまま一気に言葉を並べて、思い切り俺に抱き着いてきた。昔は同じ位だった背も、今では俺の方が幾分も高い。


「こんなに美青年になっちゃって!おかげで最初びっくりしちゃったんですからぁ!」

「ちょ、甘楽重…」

「うっ私は心配です、臨也くんが無闇矢鱈に女性をたぶらかしていないか!悪い人に目を付けられていないか!今時の日本は物騒らしいじゃないですかぁ!もし満員電車で臨也くんがサラリーマンさんとかに…、とかに…っああ考えるだけでおぞましいです!怖いですっ!!」

「落ち着け、まず俺満員電車乗らないから」

「これは私が臨也くんをお婿にもらわなきゃですねっ!?甘楽25歳、近親相姦ですが頑張りまぁすっ!!」

「っ変な事朝から叫ぶなっ!」

「むごっ、」


髪も肩まで伸びて、化粧もして。俺の記憶の中の甘楽は中学生で止まっているけれど、目の前の甘楽は身に纏っている雰囲気も見た目も20代半ばに成長している。でも、自分で言うのもなんだが俺の事がやたら好きな所や(何でだろうといつも思う)、テンションが随分高い所は変わらない。


――ああ、俺の喧しい姉が帰ってきた。


思わず撫でた黒髪は、記憶よりも鮮明で、柔らかかった。



(…クルリとマイルにチャットの事聞かされてなきゃいいけど)





厄介なのが帰ってきた




――――

甘楽→臨也溺愛。色々な面がチャット未満。臨也の双子だし顔はとてもいいです。チャットの事はまだ知らない。
臨也→甘楽の名前を勝手に借りてチャットをやってる。因みに一応配慮はしてる。ぶっちゃけ色々面倒臭いとかちょっと思ってる。

こんな感じの折原姉弟の話です。



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