くれーぷさまより | ナノ






俺の恋人はお昼寝が好きだ。
13時頃になると、うとうとと舟を漕ぎ始める。おやつも大好きだけど、それよりも暖かいお日さまの光を浴びながら横になって寝る方が好きだ。

俺はどちらかというとおやつの時間の方が大事だけど、おやつよりも津軽と過ごす時間の方がもっと大事だから津軽と一緒にお昼寝をする。
今日は津軽は俺を気遣っておやつを優先させてくれたけど、今日は良い天気で暖かい日差しを浴び、眠気には勝てないのか目を頻りに擦っている。

「ねぇ津軽、やっぱりお昼寝にしよ?」

「ん……おれなら、だいじょ、ぶ…だよ…」

「言いながら眠たそうじゃない!一緒に寝よ?」

「んー…」

寝ようと誘うけど、津軽は譲らない。津軽も俺と一緒にいてくれるのは嬉しいけど、やっぱり寝てくれた方が嬉しいな。

「良いこと思いついた!」

「ふぇ…?」

「今日は俺が津軽に膝枕してあげるー!」

半ば無理矢理津軽の肩を掴んで正座した自分の膝に津軽の頭を乗せると、津軽は青い瞳を一瞬丸くしたがすぐに目を閉じた。
いつもは津軽が俺に膝枕しているから、ベッドにいる時以外に津軽の顔を上から眺めるのは新鮮だ。

「さいけのひざまくら…」

「寝ていいよ?俺はおやつを食べてるから!」

今日のおやつはプリンだから、俺の膝の上で寝ている津軽に落ちる可能性は低いだろうし。津軽の頭をゆっくりと撫でると、津軽は俺の手にすりすりしてきた。すごく可愛くて心がぽかぽかと温かくなる。

「ぅん……」

「津軽、あーんして?」

「…ぁー…」

小さく開けられた口に、スプーンで掬ったプリンを入れてあげる。津軽は俺よりもプリンが大好きだからきっと喜ぶだろう。

「…ん……ぷり、ん…?」

「うん、今日のおやつは津軽が大好きなプリンだよ!」

「ぷりん…しゅき……でも、……さいけの、ほうが……すきぃ………すー…」

寝ぼけながらプリンを味わい、飲み込むと俺の方が好きと言い残し寝てしまった。津軽の天然発言にはずっと振り回されっぱなしだ、これは将来変わることは無さそうだけど。むしろ振り回されて嬉しいけど。

津軽は無意識に普段言えないような嬉しいことを言ってくれる。特に寝ぼけている時は。俺だって津軽に思った通りの表現で大好きアピールするけれど、津軽の計算していない言葉の威力には負ける。

プリンを食べて俺の膝の上で寝ている津軽の頭を撫でていたら、俺も眠たくなってきて、いつの間にか眠りに落ちた。

それから数時間後、俺はプリンを食べている津軽の膝枕の上に寝ていて、数時間前とは逆の体勢になっていることに起きてから気付いた。やっぱり津軽の膝枕はどんな柔らかい枕よりも気持ち良いなぁ、と考えながらまた目を閉じた。




うらら
(サイケ、また寝ちゃった?………サイケの寝顔可愛い)







―――――――――
『妄想を並べる。』のくれーぷさまから1万打のお祝いに頂きました…!
こっこれは…サイ津可愛すぎて…!!始終にやにやしてました^//^サイケの膝枕、津軽の膝枕、プリン…ひとつひとつが可愛すぎて可愛すぎて^//^
リクエストに忠実に沿っていて流石だなあと思いました…!
いやもう最初本当頬緩みっぱなしでした!^//^でも仕方ないですよね…!こんなに可愛いんですから!

では、改めてお祝いのお言葉に素敵なお話ありがとうございました!!
これからもよろしくお願い致します…!



(2011/05/30)
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