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05/18 07:18


はいはい皆さんこんにちは!池袋最強天使の彼氏である素敵で無敵な情報屋さんです!
昨日はちょっと曇ったり雨が降ったり風が冷たかったりと、全国の女性も男性も寒がったり髪型を手鏡で確認したり大変でしたね。
そのまま太陽が沈み、相も変わらず日が昇った、今日。
日付は4月20日。列記とした平日です。

ですが!
今日は先程触れた池袋最強の天使である静雄さんの日でもあるのです!
わーぱちぱち!拍手喝采!沢山の拍手、シズちゃんったら人気者なんだから!

4月20日。所謂静雄の日。ただの語呂合わせだろ、だなんてそんな野暮な事言わないで下さいね。
世界中の静雄好きな人間にとっては大切で大切な、大事で大切な日なんですから。
大切を3回言ったって?
今時は大事な事は3回言うんですよ!
まあ、全国の静雄好きの中でも俺は不動のトップですけどね!


と、いう訳で俺は世界の静雄らばー☆を代表して、本日も彼氏という名目を駆使しながら、ひっそりと後方から妖精のような後ろ姿を見つめようと思います!




「大好きなシズちゃんへ…。田中とか言う素敵な上司さんに少しでも傾いたら、俺は泣いて嫌がる幽くんに手を出します。あ、泣くのは俺だからね、幽くんじゃないよ……と。こんなもんかな」

今から池袋に行こうと仕事にケリをつけ、一息ついた時にシズちゃんにメールを送るために親指を高速で動かす。
愛を込めて、釘を刺しつつキレられないよう上司の文句は使わずにちょっぴり脅して、確認するために音読。
朗読にしろよと思うかもしれないけど、実際口に出した方が違和感や変な日本語に気づけるんだよね。
因みに優秀な俺の部下はご丁寧に毎回「音読やめろ」と注意してきたり。

「貴方、いい加減メールの内容口に出すのやめなさい」

ほら来た。計算通り、なんつって。
波江さんの言葉も冷たい視線も軽く受け流して、送信ボタンをぽちり。
携帯の画面を征する“送信しました”の文字に満足して、重い腰をゆっくりと上げた。

「じゃあ波江さん、あとよろしくね」

波江さんが返事をしてくれようが返事をしてくれなかろうが、俺はシズちゃん一筋だから、平気。
例え総スルーでこちらをちらりとも見なかったからって、俺は平気だからね!伊達に情報屋やってないから!

いつものコートを羽織り、折原臨也は今日も楽しく恋人を追っかけます。








さてさて、現在池袋。
前方には仲良く歩くシズちゃんと田中さん。
実際仕事仲間の仲がいいのはいいことだと思う。
それにシズちゃんはデリケートだから、見守る俺的にもシズちゃんの上司が田中さんでよかったと思う。
シズちゃんったら何だかんだ仕事で田中さんに会うのを楽しみにしてるみたいだし、何より俺は楽しそうなシズちゃんを見るの好きだし。

シズちゃんと田中さんは楽しそうに話してる。基本的にシズちゃんの視線はいつも田中さんに向いていて、たまに田中さんが振り向き視線が交わる。
その度にシズちゃんは嬉しそうに恥ずかしそうに笑うんだろうなあ、と思うとどうにかなりそうになるのはもう俺の日常茶飯事。だって可愛すぎるじゃないか!大好きな上司と目があってはにかむシズちゃんとか!
あ、因みに嫉妬でハンカチを噛んだりはしないよ。まず嫉妬をしない。…しないよ、してないからね。
だってシズちゃんは俺と付き合ってるんだ。大好きな上司より、俺をね、シズちゃんは選んだんだ。ふふん、どうだ!羨ましいだろ!トムさんトムさんってあの背広についていくシズちゃんでも、そう今みたいに田中さんに頭を撫でてもらってても、俺が一番なんだって!

嬉しすぎてちょっと他人事みたいな気分になるね。いいなー俺もシズちゃんにそれくらい想ってもらいたい、って羨んだら自分の事だった、みたいなね。

まあまあとにかく、俺は痛いくらいの自信に満ち溢れているから、嫉妬はあんまりしない。
田中さんを大好きなシズちゃんごと好きなのは片想いからだし、結局は俺に意識が移ってくれるから。

っと、惚気ていたらシズちゃんがお仕事で大通りから外れた。ひょっと逸れた角に続くのは、確か人の少ない細道。
ここから先見守るのは真剣にいかないとね。迂闊に近付いてバレたりなんかしたら大変だから。
恥ずかしがり屋なシズちゃんは、大好きな上司に彼氏を見られて、うっかり殴っちゃうから。あ、俺をね。
シズちゃんは、間違っても上司には手をださないから。いやいやいいんだよ!上司を大切にするって、大事だと思う。うん。
そうする事で円滑に進む事なんか、よくあるんだから!






―――――――

ここまで!
ちょっと取り立てコンビを見て、波江さんと自分の関係を思い出し寂しくなる臨也さんでした^▽^

因みに彼氏っていうのは臨也の単なる妄想でもいい。
でも、そうすると臨也も静雄も可哀相になるので、やっぱりお付き合いしてる設定で^▽^

読んで頂きありがとうございました!


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