※コラボ
※絢さんは現代っ子
※元親は絢さんの所へ一回トリップしてます






「元稀!あーさーきー!!」

「……全く、何だ喧しい…」


朝っぱらから勘弁してくれ。いや本当に。
まだ覚醒しきっていない頭を何とか働かせて、元親の声がする方へ向かう。
見慣れた紫に水計をかまそうと腕を振り上げたところで、―――それ以上動くことを止めた。
見知らぬ女子と、見知った男が転がっている。



「元親、アンタ何をしたんだ?」

「何もしてねえ!」


叫ぶ元親には溜息。取り合えず、見知った人間の方を起こすか、と肩に手を置いた。
元親は女子の方に向かっては、結構容赦無く身体を揺すっている。


「おい、起きろ。聞こえてるか、―――兼続」

「……む、」


身じろぎしたという事は、取り敢えず生きてはいるらしい。
起きろ、と何度か揺すれば、ぼんやりとした眼が俺を見据えた。


「…元親、何故此処に……」

「知らん。俺が聞きたいんだが」


怪我は?と聞けば、大丈夫だ、と短く簡潔な答えが返ってきた。
元親とあの女子は、と思って振り返ると、目を覚ましたらしい彼女と目が合う。そのまま、数瞬。


「……大丈夫か?」

「大丈夫です!イ……兼続は?」

「大丈夫だが、"イ"とはなんだ?」

「何でもない何でもない!!」

「絢、隠し事は不義だ!」


ぎゃいぎゃいと騒ぐ二人に小さく溜息。元気なのは良いが、些か煩い。
隣に来た元親が、ちょっと困ったように乾いた笑いを漏らした。


「知り合いか?」

「あー…ま、ちぃっとな。てかアイツ知ってんのか」

「兼続は、……まあな」


少し言葉を濁すと、それだけで何となく察したらしい、そうか、と言うだけで、元親はそれ以上詮索してこなかった。
二人の話がまとまったのか、こちらへと近付いて来る。


「久しぶり、元親!ね、まさかとは思うけど、此処って…」

「俺の居城だ。絢の居た世界じゃねえよ」

「のおおおおおおおお!私の平穏カムバーック!!」


盛大に叫ぶ女子に、思わず唖然。
"居た世界"じゃない、という事は、俺や兼続の様に世界を超えてしまったのだろう。


「話の途中で失礼する。絢殿でよろしいか?」

「え?あ、はい、……?」


俺が声をかけると、絢殿は少し首を傾げた。
俺を見る目は、"俺"を通して何かを見ているような気さえする。……気分が良いものじゃない。


「長宗我部元稀という。…兼続の友人になる」

「絢です!…あの、失礼ですけど、何処かで、お会いしました…?」


聞かれた事に、首を振ることで返事をした。
見覚えが無いといえば、嘘になる。だが、その曖昧な記憶を引き合いになど出したくない。


「気のせいだろう。この風貌だ、俺に会っているなら恐らく忘れない」

「そう、ですね…」


返ってきたのは曖昧な同意と肯定。
そしてその空気は、元親の声で四散した。
ざわり、と波立った感情は、偽物だと信じたい。







見つからない記憶の欠片
それは奥底に眠る―――


「絢殿、零してるが」
「みぎゃあああああごめんなさいいいいいい!!」
「む、絢!煩いのは不義だ!」
「アンタ人のこと言えねえよ…」
「元親、無駄だからやめろ。疲れるだけだ」

---------------------------------

Thanks 100000 Hits!

邑炉さまリク、「逆トリと無双×BSRコラボ」でしたw

なんだか中途半端なところでぶった切った感が否めませんスイマセンorz
このまま行くとシリアスに突入しそうだったので…!!
兼続な理由はノリ…ではなく、連載未登場だからでしたw

リクエストありがとうございます!



――――――――――――――――


鷲さま、10万打おめでとうございます!

また俺得な企画をしてくださると言うわけで、すかさず参加させていただきました!←


いつも素晴らしいお話をありがとうございます(^O^)

元稀殿のふつくしさを体感したい方はTOP bkmより鷲さまのサイトへ飛ぶことができますので、よろしければ是非足を運んでみてはいかがでしょうか。


改めましてこの度は本当におめでとうございます!

これからもよろしくお願い致します^^







「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -