公園から帰ってきて、夕食をすぐに皆で食べた。

なんか、和食って良いね!!
小十郎さんの愛が直に感じられるよ!



「遼ちゃーん、俺様の愛は受け取ってくれないの?」

『小十郎さんの愛で精一杯ですので、おほほほ…』

「…気色悪ぃぞ、遼」








小十郎さんからの気色悪い発言の後、ずっと居間の隅っこでいじけてた私を、幸村が励ましてくれた。

くっそ…白幸村だったら良い子なのに。



「むっ、何か言ったでござるか?遼」

『っななっ何も!』

「そうでござるか?…空耳だろうか、」

『うん!空耳空耳!!だから気にしないでさ、ねっ』

「うむ!そうだな」



うあっぶな!!
いつでもあの純白な心のどこかに、魔王が巣食ってるんだった!
こんな時に黒幸村を発動でもされたら何されるかわからないもの…!!!!

ホッと胸をなでおろす私の元へ、元気な声が届いた。



「Hey!!今日は全員で飲むぜ!」

『は?』



飲む?飲むって…何を?

声の主は伊達らしく、振り向くと…「鬼殺し」という名前がついた酒瓶を持って立っていた。




『ちょっ、え?ま…』

「どしたの?遼ちゃん。言葉になってないよ?」

『いや、その酒瓶は何処から…』

「さっき兼続と浅井に買いに行かせたぜ」



いや、行かせたぜじゃなくて!!



『どっどどどどどうやって買ったの!?』

「買った、というよりも貰ったに近いな」



兼続が言った。




『貰ったぁ!?誰に?』

「ちょうどその酒屋の店主が兼続のことを好きらしくてな、また来いとも言われたぞ」



何 や っ て ん の ?


呆然とする私を他所に二人は「天●人見てました、と言われたぞ」とか「何故こんな所に?とも聞かれていたな」とか言ってるし…。



『…はぁ』


今日何回目になるか分からないため息をついた。


『じゃあ良いよ、どうぞ飲んで下さい』

「Ya-ha!!久しぶりの酒だぜ!」

『あ、言っておきますけど政宗×2と幸村×2は飲んじゃダメですよ』

「「なっ何だと(じゃと)!?」」



W政宗の声が重なった。



『今の時代は法律、といって昔でいう…甲州法度次第?みたいなもので、20歳未満は飲酒・喫煙が禁止されているんです』

「Ha!!今の時代“は”だろ?なら俺らは過去の人間だ。No problemだ」

「そうじゃぞ!馬鹿め!!」

『いやいや、一応今は、この時代を生きてるでしょ?だから法律に従わなきゃ罰金g「そんなに飲ませたくないんなら、俺に今kissするか今日一緒に寝ろ」

『よーし、今日は無礼講ですよ!!皆さん、あるだけ飲んじゃってくださいね!』

「…俺ぁやっぱり、」

「気に病むな、伊達。貴様にもまだ希望はある」

「っ…政宗!!」




伊達は何故か政宗の頬に、自分の頬をぐりぐりし始めた。



『ほら、一応政宗はちっちゃい子じゃないんだから!さっさとやめて飲みなさい!』

「一応は要らぬ!!」


そして、私以外が飲み始めた。

…これが悪夢の始まりだったとは、まだ知る由もなかった。




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