これから始まる話は 私の身に降りかかった 超災難な話だ。 私は今まで生きてきた16年間、男に興味がなかった。 会話したこともないし、遊んだこともない。 とにかく男とは無縁で、 年齢=彼氏いない歴 ってやつが成り立つのだ 今は夏! ここ北海道は北国な訳で、夏でも結構涼しい。 そんなある日の深夜の事… ――――――――― 『さーてとっ、今日もはりきっていきますかっ!』 風呂から上がり、冷蔵庫から取り出した麦茶をコップに注ぐ。 それを一気に飲み干せば、遼は、そう言った。 PS2に手を伸ばし、電源を入れると、程なくしていつものOPが流れた。 『んじゃあ始めますか、ばさら!!』 全部OPを見終わると自由合戦を選択した。 今やってるのは 戦国ばさら英雄外伝。 何故英雄外伝かと言うと… 『やっぱ小十郎さんと長政様が使えないとねー?』 初めて2をやったとき、小十郎さんと長政様が使えないことを知って落ち込んだことを、今でもハッキリと覚えている。 その腹いせにアニキとサンデー様をレベルMAXにしたことも。 (松永さんも使えたら良かったのに…) そう思いながら、キャラクターを選んでいく。 (んー…誰にしよう、) ちなみに私は、瀬戸内コンビと伊達主従はレベルMAXなのですよふははは。 (武蔵か信長様?) ずーっと迷って、結局 『よし、濃姫様にしよう!』 濃姫様を選んだ。 私は濃姫様を選んでから約5分、ずっと挑発ボタンを連打していた。 (うっわ!やべぇ濃姫様っ、足がっ…!!) …遼は暑さに頭をやられている様だ。 合戦場は川中島の合戦 天 謙信様の所へのりこんだ。 (濃姫様の挑発もヤバイけど、小十郎さんの挑発もヤバイよなぁ…) そんな変なことをずっと考えながら、何回目になるかわからない挑発をしようとボタンを押した。 …が 『…ん?アレ?の、濃姫様?』 濃姫様が言うことを聞かなくなった。 言うことを聞かなくなったというか、 フリーズした。 『うっ嘘!壊れたの!?』 テレビをバンバン叩くが反応はない。 『うっ…嘘でしょ?』 もう泣きたい。というか寧ろもう半泣き。 せっかく遠くのヨド●シで買ったのに…っ ここら辺にヨド●シなんてそうそうないんだからなっ! と、テレビに言い放ち自室にあるPSPを取りに行った。 …その瞬間、テレビが光ったことも知らずに。 |