「…ちか、元親…っ!!」

「――――」


誰かが、俺の名を呼んでいる気がする。

真っ暗で何も見えない。
…ここは何処だ?

何故俺はここに―――


意識が戻った時、俺を抱えながら泣いている女が目に入ってきた。



「ねえ、元親…!!返事してよ…」


…何故そんなに悲しそうな顔してんだ?


「―――っ」

「も、もと―――!!」


上手く声が出ない。

大丈夫だと、ただ一言だけ告げたいのに。


「ううっ…止まってよ…何で、こんな…」


俺の身体からは止めどなく血が溢れ出ているようで、視線をやれば所々布で止血をしている風だった。
だが、もうその布も空しく真っ赤に染まってなんの意味もなしていなかった。


「も…良い…」

「っ……!!」


ようやっと出た言葉。
その言葉を聞いて目を丸くしてしまうお前。

俺はもう―――諦めたんだ。


「ダメ…っ!ダメだよ死を受け入れちゃっ…!!一緒に生きてくれるって言ったじゃない…っ」



…ああ、そんなことも約束した気がするな。

でもよぉ…もう手遅れなんだ。

この身体が、もう死を受け入れてんだ。


俺はもう―――



「や…くそ、く――守れな…くて、悪…」

「喋ったら血が…!!」


そんなことはどうだっていい。

今はお前に…お前に伝えなくちゃならねえことがあんだ。


「いま、まで…俺と一緒に、居てく…て―――」





君がせだったと
から思えるんだ



――――――――――――――――――――

三つ目は元親。

好きな人を庇って死ぬって男として惚れてしまう。
あれ、こんなコメント前どっかで書いた気が…←


title:M.I様より「祈りの言葉」






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