「あ、兼続おはよー」

「うむ。今日は早いではないか」

「まあね」


…みんなに悪戯してまわってるなんて言えないしね!


「おぉ、そうだ。先程の長政の兜が物凄くかっこよかったのだが」

「あぁ、あれ…ぶっふ!」


あの長政さまの姿を思い出してまた吹き出してしまった。
まぁ、兜ではないのだけれども。



「私にも何か被せてくれっ」

「あ、うん…って、は?」

「私も何か被りたいのだ」

「あー…うん、ちょっとだけ待っててね」



私は居間に向かい、新聞紙で即席のものを作り上げた。
おぉ…我ながら良い出来!!


「はい、兼続っ!!かがんでくれる?」

「む、早いな」


私は兼続にとてもイカすものを被せてあげた。


「さ、政宗とか真田さんの所にでも行ってきて!」

「うむ!!自慢してくるぞ!」



嬉しそうに走って行った彼の後ろで私は声をあげないように笑うのだった。




イカと呼ばれる原因


(幸村っ!!見てくれ、私の前の兜にそっくりであろう!!)
(え、えぇ…まぁ)
(何だ兼続、貴様はまたイカに戻ったのか)
(そんなこと言って…欲しがってもやらないぞ、政宗!!)
(誰も欲しがらぬわ、救いようのない馬鹿め)


私は腹筋が割れるぐらいまで笑いました。



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最初は5月につくるような兜を被せようかと思ったけれど、結果こうなった。

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