私は今、幸村様に恋をしています。
幸村様はいつも熱い心をお持ちで、自分の信念は真っ直ぐつき通していて…
私はそんな幸村様をお慕いしているのです。
けれど、幸村様は大層初心でいらっしゃって…
佐助様、もしよろしければ幸村様に探りをかけてはいただけないでしょうか?
最近、物思いに耽っていらっしゃることが多いでしょう?
勿論、お礼は致しますので…どうか…




そんな手紙をなまえ姫から預かった。
俺様、姫様のこと結構気に入ってるし?頼みとあらば何でもしちゃうってね!



「旦那」

「………」

「ちょ、旦那ってば」


旦那は最近、意識がどこかに飛んでいる。
いっつもいっつも熱い甲斐の若虎が、人の気配すら感じ取れなくなるくらい。

(…何考えてんだろう?)

俺様って、読心術とか出来ちゃうんだ…けど今回ばかりはどうしてもわからない。


「…何なのだ、煩い」


うわあ、酷い。
なんだか迷惑そうにこちらに目を向ける旦那。あれ、ちょっと痩せた?


「ねぇ、良いの?」

「何がだ?」


…はっはーん、さては旦那…俺様が何も知らないと思ってるでしょ?
姫様には悪いけど、俺様探りなんかいれなくても情報沢山持ってるんだよねー。

顔に感情が出ないように旦那に言う。



「何って…姫様?」

「なっ…!?なな、何故お前がそのことを…!」


いきなり核心に触れてみた。
やっぱりそうだったのか…。
いや、あんな分かりやすい反応で気がつかない人もどうかと思うけど。姫様は鈍感だから気がついてないし。もったいなーい。


「俺様だって一応忍ですよ?」

「…全く忍んでおらぬから忘れていた」

「はいはい、すいませんでしたよーっと」


今日旦那はサラッと酷い事を言いのけてると思う。
俺様の心に鋭いものがグサグサと突き刺さる。


「なあ、佐助」

「なんでしょうか?」


旦那は凄く悩んでいる様な、複雑な顔をして言った。



「俺は姫様をお慕いしている」

「うん、知ってたけど?」

「ずっと前から心に決めていたのだが、告白をして姫様と一緒になりたいと思っている」


お、旦那にしては珍しいというか、初めて聞いたというか…あんなに女の子に免疫がなかったのに…どういう心境の変化?



「あ、もしかして…告白の言葉が思いつかないとか?」

「いや…」




告白の台詞はもうめてあるんだ


(一生お前のことを護り抜いてやる、と)
(…どこでそんな言葉覚えてきたの?)
(何を言っている、俺にはこれしか出来ぬであろう)
(…いや、まだ何かあるしょ?)


まぁ、旦那にしては上出来なんじゃない?



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1周年企画!

幸村に恋する武田のお姫様で佐助視点。
なんか…無理っく(ry
許して下さい書いたの深夜ってか朝方で←

ありがとうございました!

2010.12.31
2011.11.26 加筆修正





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