沖田土方


俺らって、何だかんだ言っていつも一緒にいるじゃないですか。…何だよいきなり。それについてどう思いますかィ。別になんも…。思わないんですかィ?いやどうでもいいだろ。良くないです、だっておかしいと思いませんかあれだけ言い合って死ね連発してんのに一番近くにいるのがお互いだなんて。だから土方さん、いったん距離をおきやしょう。なにこの倦怠期に入ったカップルみたいなの、そんな茶番どうでもいいから仕事しろお前。どうでも良くなんかねえや。これからアンタと向き合っていけるかどうか考える時間をくれって言ってんでさァ。その必要なくね。いやまず、俺に言う意味が分からねえ勝手にやれよ!だっていきなり距離おいたらアンタ怒るでしょ。んなことねえよ、むしろ清々する。死ねよ土方ちょっとは怒れ。お前言ってること矛盾しすぎだろ、構ってほしいならそう言えよ。構ってほしいんじゃねえ、距離が置きたいんでさァ。じゃあさっさと出てけよ。………。……え、何?何で黙るのお前怖い。分かりやした出て行きます、今から二度と顔合わせないし近くに寄らないし口もききやせんさようならクソマヨラー死ね!んだと、もう一回言ってみろコラァアア!誰かああ助けてマヨラーがうつっちまううう!おいこら黙れお前!たああすけてええ!おいいい黙れっつってんだろうが!………。いきなり黙るなよ。黙れって言ったのアンタでしょうが。…早速口きいてんじゃねえか、さよならするんじゃねえの。……やな奴。お前もな。アンタこそやな奴でさァ妙に勘ぐりやがって。てめえが変なこと考えて自爆してんのは本当のことじゃねえか、気にかけて欲しかったんだろうが俺に。自意識過剰なお人でィ。違うのか。……違いやせんけど。お前って馬鹿だよな、まあ餓鬼ぽくて可愛いもんだが。可愛いとか…言ってんなよアホ土方。もういいよアホで、その代わりお前はバカな。……アホ方さん。なんだよ。ヤっていいですか。もうお前さ、雰囲気出てるときにそういう事言うなよムードもくそもねえよ。すいやせん実はさっきからちょっとムラムラしてました。お前中2並みのエロさだよな。ありがとうございまさァ。褒めてねえよ。

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「見えない臓器の名前は」
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