ちょっと聞いて欲しい事があるんだ、マーク。俺と君の仲だろ?頼むから聞いて!お願い!!……うん、ありがとう。
最近、どうもチームが上手く機能しないんだ。あ、仲が悪い訳じゃないよ?寧ろ仲良い位だ。…え?何故って?……多分、俺がいけないんだと思う。試合中も、ボールが下がると、ただそれをぼんやりとしか見ていられなくて、駄目なんだ。FWとして失格だよね…
え?俺の調子が悪い?いや、それは無いよ!オーディンソードも調子良い位なんだから!
……一体何なんだろうね…、このままじゃ、チームの士気が下がっちゃうよ…
ぼんやりと見ている時?あぁ、DFの方ばっかりさ。マルコやダンテに落ち度は無いのに……。他は気にならないのになぁ…
練習後?…練習後は、俺がちょっと苛々してる…と思う。応援してくれるragazza達に手を振り返す所とか、見るのが嫌なんだ。あ、ragazzaって女の子のことね。俺、今彼女居ないのに何でだろ。女嫌いになるなんて有り得ないし……
え?誰を見ると嫌なのか?……マルコなんだよ。もしかして俺、マルコが嫌いなのかなぁ…。それは無い!だって嫌いになる所無いんだ。パスタ作るの上手いし、優しいし、かっこいいし、無茶するなよ、って言って頭に手を置いてくれるのも、風呂上がりに髪の毛拭いてくれる指も気持ち良いし、笑ってくれた時、ほわわんってするんだよ、文句無しの良い奴だよ!寧ろ大好きなんだ!
………あれ。何か、今、引っ掛かった。
え?何、マーク?それが、恋?
…………え、これ、恋?


は、はつこいって言うの? これって。うわ、うわわわわ、ど、どうしよう恥ずかしい!







「この為だけにアメリカまで来たのか……」

「だってチームの問題だと思ってたんだ!」
「え、あ、どうしよう!明日からどんな顔してマルコに会えば…!」

「いっそ告白すれば良いんじゃないか?」

「そんなこと!」
「………恥ずかしいよ」

「……完璧な乙女と化したな…」
「そろそろ帰った方がいいぞ、フィディオ。マルコとやらに怒られる」

「そうだね……マーク、grazie!」

「bye,」
「……hello,今、フィディオを帰した
…いや、気にしないでくれ」
「あぁ、一つ言い忘れていた」
「俺の親友を泣かせないでくれよ」








『……Te lo prometto.』

title by 揺らぎ

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