三角関係的友情的親愛_21

「悠くん」
おいで、と胡坐をかいた足の間に招かれる。
「いやいやいやいや何で、いや恥ずかしいから、」
ぶんぶんと首を振るも、優しくしかしがっしりと手首を掴まれ、引き寄せられる。奈津お前そんなキャラじゃないだろ!
「まぁまぁいいじゃないの」
「よくねえから!」
「悠くんかわいーい」
「やめろって」
抵抗してみても、奈津は案外力が強く、自分と同じような身長なのに、後ろから抱え込まれた腕の中から抜け出すことができない。あと、正直、筋肉質で筋張った身体に抱かれてもあまり気持ちよくない。固いし。

「……お前もっと太ったら?」
「やだよ、かっこよくないし」
「あと数十キロなら平気だって」
「さすがにそれは無理」
ちょうど奈津の顔が俺の首元にくるような体勢で会話を続ける。

「すーはー」
「今度は何だよ、ていうかいい加減離してくれない」
「悠くんの匂い嗅いでる」
「うわ」
ちょっと、本気で危ない感じになってきた、ていうかさっき身構えるなとか言っておいてこれはないだろ。


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