ホグワーツはしばしの長い休暇の最中だった。


「連絡ちょうだいね待ってるから。もしくれなかったらあたし冬眠して春まで起きてやらないんだから」とあいつは言った。「じゃあ永眠しろ」と僕が言うとすごい顔して睨まれた。「冗談だ」って言ったらある意味すごい顔してにやけてた。この時ばかりああ僕は何でこいつと付き合っているんだと考えたことはない。だけど「セブに会えなくなったら淋しー!」とか言っているあいつは少し可愛いと思った。…本当は結構可愛いと思った。
最初のうちはちゃんと連絡してたんだ。あいつはいつもどーでもいいことばかり話してた。そんな話なら僕にしなくてもいいだろって話ばかりだった。そして休暇も半ばを過ぎた頃、ほらやっぱり休暇は休暇でやりたいことが色々あるしとか思って連絡を疎かをしていた。だって魔法薬学は集中力が大切だしやりだしたら止まらない。闇の魔術の勉強もしたい。
でもなんか足りない…ああ紅茶か。



ピリリリリー



ティータイムの最中携帯が鳴る。僕に連絡してくる奴なんて…多分あいつくらい。





なまえ・みょうじ
愛しのセブルスへ
――――――――――

だってあんたの髪
いらいらする!
すごくギトギト
きたないし

あんたなんか
いつまでたっても
たぶん一生
いんけん根暗のままよ!


ハニーより
――――――――――






「…………」




プルルルルー


「もしもしー?」

「何だ虐めか」

「えー違うよラブラブメールじゃん」

「いやどう見ても悪口だろこれ」

「はあああ…もうセブルスったらわかってないなー!」

「お前僕が連絡しなかったこと怒ってるのか?」

「あははやだなーあたしそんな子供じゃないよ!セブルスがあたしより魔法薬学とか闇の魔術とか闇の魔術とかと遊んでても怒んないしプンプン!」

「あからさまだな」

「うるさいよ!あれ半分本気だかんね!もういいよバイバイちくしょう!」

「あ!おい待て!」



プープープー



(何なんだ…)



「切断中」と書かれた画面に大きなため息をついた。意味わかんねーよ、あいつ絶対心にどす黒いものがあるぞ、という気持ちをこめて。


(あいつ…半分はこんなこと思ってたのか…)


半分は…半分?

もう一度メールを読み直す。ああ見る度ムカつく。見る度…ん?
頭はおかしいと思ってた。無理矢理な文章だ。でもなんて言うか、思わず笑えた。

(一文字めだけ読むと…だ、い、す、き、あ、い、た、い…か)

こんな回りくどいことしてあいつはきっと暇なんだ。だけど僕は生憎そんな暇はないし第一もっと直接的に言った方が色々いいだろう?短いけど、きっとあいつはまたすごい顔してにやけるんだ。




ピリリリリー


(セブルスだ!)


セブルス
Re:
――――――――――

今行く

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ぽけな
でっかを宇
に散りばめ
あるにつ


(セブー!久しぶりー!)(…僕はまだ許したわけじゃないからなお前が半分僕を…)(え?き、聞こえなーい!)(こいつ…)


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