私の名前はルシウス・マルフォイ。言うまでもなくスリザリンの監督生であり誰もが私を神の如く崇拝し敬う。まあ私程にもなるとちょいと髪を耳にかけただけでレディ達があっちでため息こっちでため息。ああ、美しさとは時にこんなにも罪深きものなのだ。許してくれ私の美しさを。これは生まれ落ちた瞬間、神が私に与えた運め「ちょっとルシウス先輩邪魔です。一人でソファー独占しないでください」…ま、まあ時にその美しさに嫉妬心を抱く奴がいるのも否めない。それもまた定めというもの「何こっち見てるんですか気色悪い」「え、ごめんね」

…いや!やはり後輩にも優しく気を配るのが監督生として当たり前のことなのだ!我がスリザリン寮の頂点に君臨する私はやはりいつも等しく寮生のことを考えなければならない。いつも皆私を頼り私を見つめる目は正に尊けドダドダドダドダ!「出たあああ―――!」「ぶほっ!」


「出たー!出たー!助けて誰かー!」

「どうしたんですかなまえ先輩うるさいです騒がしいですくたばりなさい」

「レギュラス命令?て違うの!奴が!奴が出たの!」

「奴ってスネイプ先輩?」

「おいこら僕はずっとここにいる」

「あすいません気づきませんでした」

「あやっほスネイプ」

「……(…)」

「そんなことより奴って言ったら奴だってば!あの黒々しててテカテカしてて汚らしいあいつ!」

「ああやっぱりスネイプ先輩」

「自分でも自分じゃないかと感じてしまうのはなぜだろう」

「だだだ大丈夫だよスネイプじゃないよ!ほら戻っておいでー!」

「で、ゴキブリですか」

「イェース!!」

「やれやれ不衛生な」

「たたたたしゅけてー!」

「…ですってルシウス先輩」



あ、やっと私の存在に気づいてもらえたどうもルシウス・マルフォイです。本日二回目ですね。え?ちょっとタンマ整理しようではないか。なまえがいきなり談話室に来たと思ったら私を踏み倒して暴れている。その興奮した話によるとどうやら部屋にスネイプ…ではなくゴキブリが出没した模様。つまりレギュラスは私にそのゴキブリの退治をしろと言っているのか?「え?やなんだけど」「はあ?あなた監督生でしょ?」「そうだそうだー!寮生が健やかに暮らせるように皆を思いやれー!ほらスネイプも何か言って!」「…退治してください」えー…そんなの監督生の心得に書いてなかったし。ゴキブリが出たら監督生が退治することなんてどこにも書いてなかったし。えー私やるの?うわ皆の目がすごく鋭い!い、痛い!「…わかった」



とは言ったものの最近は慣れたものだ。近頃じゃ奴らの能力も大分把握した。そう奴らは飛べるのだ!そうなると厄介だどこに飛んでいくのかわからない。奴らは壁際の四角に誘い込んでそこで一気に仕留める!そうそして(以下省略)




「…ふう」
なんとか仕留めた!ああいい仕事した!今日もまた一つ我がスリザリン寮のために働いた!さすが私!


「はーいじゃあ会議を始めまーす!会長のなまえ・みょうじちゃんでーす」

「不本意ながら副会長のレギュラス・ブラックです」

「書記のセブルス・スネイプ」

「よしみんな揃ったね!じゃあさっそく始めようか」

「おい」

「それよりなまえ先輩、何で毎回こんなにお菓子が大量においてあるんですか」

「えーだってそっちの方がやる気でるかなって」

「おい!」

「はあ、だから最近スカートから余分なものがはみ出してるんですよ」

「なっ!ちょ!レレレレギュラスなんてことを!」

「おいってば!」

「ふっ言えてるな」




無ー視ーさーれーるー!この私を!スリザリン寮監督生であり文武両道容姿端麗な私を無ー視ーすーるー!何この子達どんだけ華麗に無視してくれちゃってんの?てゆうか絶対聞こえているよね聞こえてないはずないじゃんこんな近くにいるのにさあ!え?何なの嫌がらせなの?ちょっとちょっとスリザリン寮監督生の心得には「後輩に無視されても頑張ること」なんて項目は無い!確かに「寮内の秩序を乱すな」とか書いてあったけどおもいっきり私の心が大乱れなんですけどどないしてくれるんどすえー!くそーこうなったら何が何でも話に入ろう!そうだ私は監督生だ!それなりに偉いんだから何とかすればみんな仲間に入れてくれるのだ!ん?あれ何故か自分でもかわいそうとか思ってしまうのはなぜだろうか?ちょっと心に深い傷ができたきがするけど気のせいだろうかあはははは!






「待てーい君達!」

「でさ新しいダイエット試しているんだけど」

「まだ無視か!」

「なまえ先輩お菓子を目の前にダイエットとか舐めてんですか馬鹿ですか」

「ひどいー!あたしはこれでも頑張る予定なの!」

「予定って何ですか予定って」

「…………」







どかーーーん!



「うわ!な、なんだ!ちょっと助けてくれ!」

「ぎゃー大変!スネイプがルシウス先輩に食われた!」

「本当だ、噛み付かれてる」

「痛そーう。てか汚ーい」

「知ってましたなまえ先輩、人は口の中に最も細菌が潜んでいれしいですよ」

「やだーさいあくー」

「み、見てないで助けろ!」











「で、何であんなことしたんですか」

「しゅ、しゅみましぇーん…」

ルシウス・マルフォイ。スリザリン寮の監督生をしています。
只今後輩に叱られ正座しているのが私です。


「全く、相手にしてもらえなかったぐらいで。ほらスネイプ先輩ショックで寝込んじゃいましたよ?」

「え?す、スネイプ本当に申し訳ない!」

「本当ですよ死ね」

「え?」

「っていうスネイプの心の声」

「……………」

「てゆーかそんなにあたし達が何してるのか気になるんだったら直接聞けばいいじゃん」

「そ、そんな簡単に教えてくれるのか?」

「教えてくださいなまえ様って言ったらいいよ!なんちゃってっ」

「それに僕はキモいですナルシストです足の裏が臭いですって付け加えてください」

「レギュラス…(あんた鬼や!)」

「教えてくださいなまえ様僕はキモいですナルシストです足の裏が臭いです」

「ルシウス先輩…あなた…




プライドってもんが無いのか…」

「もうこの際…そんなもの…」

「まあいいや…実はあたし達、この度新しいサークルを立ち上げました!ちなみに只今メンバー募集中です!」

「う、うむ」








ルシウス・マルフォイぶっちゃけ失せろ☆の会

会長 なまえ・みょうじ
副会長 レギュラス・ブラック
書記 セブルス・スネイプ









その日以来数日間、スリザリン寮監督生であるルシウス・マルフォイは姿を表さなかった…








「えー今日の会議はどうやったらルシウス・マルフォイをヒッキーにさせるかです!」

「てゆーかなまえ先輩またお菓子ですか」

「………」

「ぎゃ!ゴキブリー!」

「ルシウス先輩ー出番ですよー」



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