沈黙って気まずいよね。

いや、そうでもないよ。―――なまえなら。



その瞬間私はこの堕天使閣下に惚れ落ちました。くそう、笑顔が眩しいぜ!

いやでもやっぱり沈黙って気まずい…。むしろリーマスだから。





「何だかんだ駄犬がモテる意味がわからない!あいつ顔だけじゃん!それじゃなかったら女の子がドM好きとか?」

「いや僕は裏で賄賂渡してるっていう筋もあると思うよ」

「リーマスさん…黒いっす」

「あはは」




只今休日をリーマスと二人で湖に来ています。
何だかんだリリーとジェームズがくっついて、何だかんだシリウスにも彼女が出来て(ピーターは…どこ行った?)必然的にリーマスと一緒にいる時間が増えた。
いや嬉しいんだよ嬉しいんだけどさ。




………しーん。



この沈黙!誰か何とかしようぜベイベー!



「り、リリーとジェームズは今日はホグズミード?」

「うん多分」

「いいなーデートだね!羨ましい」

「デートしたいの?」

「うんしたい!彼氏が出来たら一緒にホグズミード行って、寒いから手繋いでいい?とか言って、いいぜ!とか言われて、ハニーデュークスで新作買って、バタービールを飲んで…」

「あーいいねそれ」

「でしょでしょ!」

「彼氏欲しいの?」

「うん!…え?」

「ふーん」




いやむしろ彼氏になってくれませんかアナタサマ。

なんて言えず…

ザ・沈黙




「ちょ、ちょっと大イカに食料あげてくる!」

「濡れないでね」

「大丈夫!」



ばしゃばしゃと湖に入ってポッケから朝食に出た糖蜜パイを投げると、長い足が伸びてきてゆっくりパイを拾って行った。


「この前大イカに百味ビーンズのミミクソ味あげたら嫌われちゃったから、そのお詫び」

「酷いことするなあ」

「反省してます」






リーマスは沈黙が気まずくないって言うけれど、それってどういう意味だろう?

私はね、リーマスともっと喋りたいの。でもうまく話せなくて、色々リーマスのこと知りたいし知ってもらいたいのにだから沈黙は嫌なのにな。



ばしゃばしゃとともう少し奥に入っていくと大イカが私の足を撫でた。くすぐったい。



「なまえ、濡れるよ」



気がついたらすぐ後ろにリーマスがいた。私の肩を優しく掴む。


「冷たいね」

「風邪引くかな」

「そろそろ校舎戻る?」

「そうだね」






「なまえ」

「ん?」

「付き合お」

「…うん」



あーうんやばい好きです。



ラブストーリーの
神様へ!



(今私が心臓発作とかで死んだらあなたのせいです!)



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