ごまかすように咳をした 

「目を見てお話しなさい、私は何度も貴女に対して言いしましたよね?」

「私は貴女の保護者ですか?」とランスさまは、ため息を溢しつつ付け加えた。
彼の伏せられた睫毛がまた長いなだとか、そんな事しか頭にない私は重症なのだ。

彼、ランスさまには申し訳ないけれど、言われたことなどちっともマトモに聞けてなどいないのが現状。
そもそも自分が何を仕出かしたかも曖昧で記憶の彼方へと、さよならバイバイ、俺はこいつと旅に出ちゃっている。
矛盾するけれど、ランスさまの発する言葉だから、一言たりとも聞き逃したくない。
けれど、けれど、だ。その様が一々綺麗すぎて私の心臓は臨界寸前なのだ。そして発狂寸前。

口をパクパクとだ、まるで酸欠の金魚よろしく間抜けに、音になり損ねた言葉が私の口から逃げていく。

「分かりましたか、私に余計な時間を費やさせないで下さい。」

「その余計な時間が私には至福なので、止められません!
 すみません!本当にごめんなさい、反省はしていますが、後悔はちっとも!!
 ああ、何てことでしょう、どうしましょうか、ランスさまマジで今日も美尻…」

「はァ?」

ランスさまの黒い眼差しもとい、白い眼差しがわたしナマエに効果は抜群でした。



(愛故に、発狂寸前!)




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