「僕が全部したい」

「……ちょっと走ってくる」
「わかった、着替え持ってくるね」
 いつもジョギングの時に穿いているスウェットを
「これでしょ?」


「いってらっしゃい」

 やさしすぎるくらいの手つきで

「シャワー浴びるだろ? 着替えとタオル置いてあるよ」
「……どうも」


 食事を終えた後もう一度シャワーを浴びて、

「アダム」

「歯磨きしてもいい?」

「あーんして」
 口の中に、歯ブラシその感覚にぞくっとした。
「ごめん、苦しい?」
「……いや……」
 十分ほどかけて丁寧に磨かれた。歯医者にいる気分だった。

「はー楽しかったー」
「おまえってさ……」



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