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静雄side




あー、臨也に会いたくねぇな……。

学校への登校途中、俺はため息とその言葉だけを頭の中で繰り返す。学校への足取りも自然に重くなってしまう。


昨日、額とはいえキスをしてしまった罪悪感が胸中をもやもやさせる。

臨也の顔をあんな近くで見たのは初めてで、長い睫毛とか綺麗な唇とかが、今も俺の頭を埋め尽くす。

______こんなあいつの事ばかり考えていたら俺が、臨也を好きみたいじゃねぇか。

今まで色んな事をされたが、あいつの事考えても全然苛立ちが起きなくなってきている気がして。

この関係が崩れるんじゃないか、と思ってしまう。


でも、まぁ向こうは気付いてないだろ…。
向こうが普通にしてれば、俺も普通にしてれば良い。



………と思っていたが。


教室に入ると、臨也の姿があった。
昨日と同じ場所でボーっとしている。何か考え事をしているのか?

だが、俺の存在に気付いた途端どこかへ逃げるようにして教室から出て行った臨也。


「………?」

もしかして、昨日……。

いや、そんな事はない。もし起きてなんかしたらすぐ俺を蹴り飛ばしナイフでメッタ刺しするに決まっている。あいつは俺の事大嫌いだからな。


それからというもの、休み時間の度教室から出て行っては、授業の始まる直前に戻ってくる。
新羅とは普通に話しているのを見ると、明らかに俺を避けている。



______やっぱり気付いてたのか?




そう思った途端に、心拍数が上昇していく。
顔が熱くなってきて、口元を押さえた。


気付いてたとか…!
男同士だろ、気持ち悪いとか思われてるんじゃないか…!?


不安と焦りが一気にきて、どうしたらいいのか分からなくなる。
どうしたらいいんだ、俺は。












※これから、二人はどう動いてくれるんでしょうか…っ








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