放課後2




臨也side


俺は今、家のベッドの上で必死に頭を抱えて悩んでいた。
理由は、今日の放課後の事だ。


あまりにも眠たいから、しばらく寝ようと思い机に伏せてねていた。
いつもの俺なら、少しでも足音がしたら起きるはずだったのに。
夕方の微かな光とか、遠い喧騒が心地よくて。


気付いたら誰かに頭をなでられていた。
あまりにも眠たくて、反抗はしなかった。いや、出来なかったんだ。



だって、シズちゃんの匂いがしたから。



シズちゃんの普段は俺を殴ったり、色々投げ飛ばしてくる手が、嘘みたいに優しくなって
俺の頭を撫でている。やわらかくて、気持ちよくて。


顔が赤くなってないか心配になって。
急に上がる心拍音が相手に伝わらないか必死で。




_____なんで俺こんな事考えてるんだろ。



シズちゃんは、俺にとっては殺したいくらい憎い相手で、
むしろ死ねとか思っているのに、何でこんな心臓がドキドキいってるんだ。





_____なんで、俺の頭をなでるの?




分からない事が多すぎて、動こうにも体が固まったみたいに動けなくて。






そんなとき、シズちゃんのにおいが近づいて、額に柔らかい何かが当たった。



_____え?



途端に、バタバタとどこかへ逃げたシズちゃん。
訳が分からないまま、俺はふらふら家へとたどり着いた。




「あれって_____」


キス、なのかな。


そう思った瞬間、顔が熱くなるのを感じる。
こんなの、俺じゃない!って思いたくなるよ。


あれは、間違いだ。きっとそうだ。
今の臨也にはそう思うしかなかった。














※続くと思います…っ




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