※一之瀬がただの変態。





俺には現在片想い中の女の子がいる。彼女の名前はみょうじなまえ。とっても可愛くて、優しくて、いつも雰囲気に花を纏わせているような可愛い子!今日もほら、すごく可愛く笑ってる。その相手が俺だったらなあ、なんて思い浮かべてはふにゃりと口元が緩むのを感じた。


例えばみょうじが俺の彼女だったとして。きっとみょうじは俺に毎日「おはよう」って言ってキスしてくれるんだ。おはようのキスなんてまるで新婚さんみたいだね、なんて言ってみたりして照れ笑いを浮かべるみょうじが可愛くて、俺はぎゅっと抱きしめる。

それからみょうじと同じ授業を受けるんだ。どんなに面白くない授業でもみょうじが居ればそれだけで別!俺より前の席のみょうじの背中をじっと見つめてみるんだ。細いなあとか、だから俺の腕の中にすっぽり納まっちゃうんだなあとか。そしたらみょうじも振り向いてくれて、また照れたような笑顔で俺に小さく手を振ってくれる。俺はそんなみょうじが愛しくて愛しくて、満面の笑顔を向けるんだ!

みょうじと一緒に給食を食べる。本当はみょうじの手作りの弁当とかがいいんだけど、生憎この学校は給食があるからそれは無理だ。でもみょうじは違う班でも俺の隣に来てくれて、同じ机で食べてくれる。美味しそうにみょうじを見つめていたら、それに気付いた彼女は「あーん」って俺の方にスプーンを伸ばしてくれる。やばい、可愛い。

授業も終わって下校時間。もちろん俺はみょうじと付き合ってるわけだから二人で肩を並べて帰る。その日は部活も一日休ませてもらって。隣のみょうじが「一之瀬くんと一緒に帰れるなんて嬉しいな」とかなんとか嬉しいこと言うから、思わず抱きしめる。だってこんな可愛い生き物が他に存在すると思えないだろ!俺はみょうじの額に、頬に、唇に触れるだけのキスを落として、また強く抱きしめるんだ。それから一言、みょうじが欲しい。そう言えば顔を真っ赤にしたみょうじが頷いて、俺とみょうじは愛を育む、と。





「そういうわけだからさ、みょうじ、俺と付き合おうよ!」
「いやああああ!一之瀬くんの変態!!!」


そんな俺の夢を全部みょうじに言ったら、全力で逃げられました。


「土門、みょうじって恥ずかしがりやなんだね!」
「お前その性格どうにかしろよ変態」


変態?彼女限定だよ!




091222

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