少女の箱庭
大人になんてなりたくない。
「もう、子供じゃないんだから……」
その言葉が、わたしの胸を貫いた。
少しずつ変化していく身体、環境、友達。すべてが眩しくて、狂おしかった。
窓際で揺れるレースのカーテンが、太陽の光に照らされて、薄暗い部屋をキラキラと輝かせる。
着る必要のなくなった制服を後目に、膝を抱えた。
ピンクのうさぎがわたしに微笑みかけても、この胸は苦しみを増すばかりだった。
変われない。
変わりたくない。
一本のペンを握り、空想の世界へ飛び込んだ。
何も見えない。聞こえない。ずっとこのまま、夢の世界で……。
くるくると踊るペン先が、暗く濁ったわたしの心を、温かく包み込んだ。
オ ト ナ に な ん て 、
な り た く な い 。
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Twitterで相互フォローしていただいているふぇお様(@feo1674)との合作です。
ふぇお様のイラストに文章をつけさせていただきました。
Twitterの方でイラストについて沢山詳細を語っていただいています!
ぜひフォローしてください(*^^*)
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