少女の箱庭





大人になんてなりたくない。


「もう、子供じゃないんだから……」


その言葉が、わたしの胸を貫いた。

少しずつ変化していく身体、環境、友達。すべてが眩しくて、狂おしかった。

窓際で揺れるレースのカーテンが、太陽の光に照らされて、薄暗い部屋をキラキラと輝かせる。

着る必要のなくなった制服を後目に、膝を抱えた。

ピンクのうさぎがわたしに微笑みかけても、この胸は苦しみを増すばかりだった。

変われない。

変わりたくない。

一本のペンを握り、空想の世界へ飛び込んだ。

何も見えない。聞こえない。ずっとこのまま、夢の世界で……。

くるくると踊るペン先が、暗く濁ったわたしの心を、温かく包み込んだ。



オ ト ナ に な ん て 、

    な り た く な い 。










*****



Twitterで相互フォローしていただいているふぇお様(@feo1674)との合作です。
ふぇお様のイラストに文章をつけさせていただきました。

Twitterの方でイラストについて沢山詳細を語っていただいています!
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