また逢う日まで
ぱた、と、音がした。
屋根から伝わった雨粒が、わたしの足元に落ちて、四方八方へ飛び散った。
儚い。
飛び散った雨粒の一片を見つめたまま、証書筒を握りしめる。
遠い。
最後に寄せ書きをした卒業アルバムの、中表紙の文字たちを思い起こしながら、目を閉じた。
友達。
君が書いた、たった二文字の言葉が、喉の奥に痞える。
「最後まで言えなかったなぁ……」
ふわりと舞うスカートの裾。
さらりと靡く淑やかな髪。
どれもが胸を締め付けるほどに愛おしかった。
愛しの君へ
──また逢う日まで
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前回に引き続きコラボ第二弾です。
こちらは文章を先に書きイラストをつけていただきました。
本当に最高です。
またコラボできたらな、と思っております。
ふぇおさんありがとうございました!!
またコラボ声かけお待ちしております。
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