全員の場合


33お
「そう言えば、愛菜ちゃん。何の用件」

34愛
「卒業したら此処に就職したいので、その詳細を」

35お
「……此処に?」

36舞
「……えぇ、まじかよ」

37愛
「本気よ。そもそも、不可能なことって決め付けたくないのよ」

38舞
「ふぅん…ここに勤めるのかなぁ…」

39ほ
「……あの」

40お
「あ、そうだ。相談だったね…まあ、妹である舞ちゃんにも同じことね」

41舞
「私も?」

42お
「手遅れになる前に自分の意見は言っといた方がいいね」

43舞
「……それは姉さんとさっき話して思ったよ」

44愛
「そうね。今時、ここまでピュアな成人みたの初めてよ」

45お
「そうそう、今時中学生の方がお盛んだし」

46香
「何それ、俺に言ってんの?」

47お
「おー怖い怖い。
まあ、とりあえず舞ちゃんもお姉さんも、親との会話量が少なすぎる。本音で話すだけでも少し今の見方から変わるよ」

48ほ
「……そこまで分かるのね。…ありがとうございます」

ほのか最敬礼し、ドアへ向かう。

49舞
「姉さん、帰るのか?」

50ほ
「えぇ。……明日、ね。舞。…それでは失礼します」

ほのか退室する。


51未
「……うん。皆が変わること。大切だもんね」

52香
「未央里?」

53愛
「あんた、お姉さん一人で帰らせていいの?」

54舞
「あぁ、笑ってたから大丈夫」

55愛
「夜だから心配なのよね。お姉さんガード固そうだからいいけど」

56お
「あぁ、じゃあ香澄も帰らないとな」

57香
「何ででしょうか?」

58お
「未央里送ってって欲しいんだよ。家近くだろ」

59舞
「それなら私が送」

60お
「舞ちゃんは愛菜ちゃん一人きりにさせないようにー」

61愛
「あたしは一人でも大丈夫よ」

62未
「おっさん。そもそも何で私が先に帰るの?」

63お
「母親が生まれた日を忘れたのかぁー?」

64未
「えっ?違うよ、お母さん生まれたの来月の…」

香澄、手洗いを済ませ、未央里を引っ張る。

65香
「…………借り1つ返しますよ」

66未
「えーっ!香澄君がおっさんの味方したー!!…じゃあ、仕方ないから帰りますよー。愛菜、舞、学校でね」

67香
「それじゃあ、失礼します」

未央里、扉を開けて先に出る。
後に続いて香澄が退室する。

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