永崎香澄の場合

1香
(本当の人生って何と向き合っていけばいいのか。自分の時間の浪費はこれでいいのか。未だにわからない)

香澄、ほのかを支える。

2香
「おっと、大丈夫ですか?ここ混みやすいので気を付けて」

3ほ
「あーっ、本当ですねー!ありがとっ!」

4香
(気付けば誰かを気遣って、違う一面として捉えた)

石づくりの階段から降り、空き缶を蹴る香澄。

5香
「ったく、使えないな……やっぱり時間があとどれくらいとか教えること自体禁止なのか…」

6香
(あるときは誰かを見下して、違う一面として従った)

7香
「こういう時、お前は有限の中で出来ることがあるんじゃないかって言うんだろう」

石づくりの階段を登ろうとした愛菜が振り返る。

8愛
「何の話かはわからないけど、同意はするわ」

9未
「あ、香澄クン。また来たの?どうせ曖昧な変化球投げられたでしょ?」

10香
「今回はストレートに、ここに来るとその時間減るよって言われました」

11愛
「あんたのおじさん、そんなに頑なになることあるの?」

12未
「生死に関しては言わないかもね」

13香
「俺は時間についてききたいんだけどな」

14愛
「……そうね。知っても楽しいことがあるかはわからないわよ」

15香
「……そうですね。けど、知りたいんですよ」

16未
「香澄君、だね。今」

17愛
「……この子、演技性」

18香
「だからこそ、知りたいんですよ」

19香
(そうしないと、僕とカレは永遠に時間を途切れ途切れに使って浪費してしまうから)

20未
「私はあのおっさんが考えてることに口を出さないからね」

21香
「未央里さんはあの人の敵のようで一番の味方ですよね…」

22未
「まぁ、ね。それでも知りたいんなら、愛菜にきいたら?」

23愛
「……あたしも、教えたくないわよ…」

24香
「……と言ってますよ?」

25愛
「面倒臭いからね」

26香
「……面倒臭いって…」

27愛
「この人の尋問で、おじさん機嫌悪そうね。時間置いて来ますか」

愛菜、舞にメールをする。

28未
「えぇ!?時間潰すのー!!勿体無い!!って愛菜置いてかないで!」

29香
「未央里は時間についてどう思う?」

30未
「香澄クンとも香澄君とも出会えたものだよっ!」

未央里、愛菜の後を追う。

31香
「……突拍子もない。時間の無題…でも無かったか」

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