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『春ちゃん春ちゃん春ちゃん…っ!!』

「あっ、あのー?美風、先輩…?この方は…」

「見えないフリしていいよ」

「は、はあ…」

『春ちゃん可愛い!好き!大好き!』

「ぇえっ!?」

「はあ…」






扉を開けた瞬間、目の前に走って横切ろうとする春ちゃんがいました。楽譜持ってるし、急ぎのお仕事?と思いつつも春ちゃんに出会えた嬉しさで、名前を叫びながら抱きついてしまった。あー、かわいいかわいい。藍ちゃんが溜息ついてるけど、そんなの気にしないよ!春ちゃんだよ、春ちゃん!






『春ちゃん!』

「え!?えっと、」

『私は名字名前っていうの!春ちゃん大好きなんだよ!ファンなんだよ!ぜひぜひこの機会にお友達になってください!』

「え、ええええ!?そそそそそ、そんな私とだなんて…っ!」

「そこの変態。そこらへんにしときなよ」

『うっわストレートに変態って言われた辛い』






春ちゃんを抱きしめてふにふにしてるわたしは、藍ちゃんには変態に見えたらしい。その通りだけどね!






「わ、私でよかったら、ぜひ…っ!」

『うわあああああああん!!ここに天使がいるよおおおお』

「煩い。叫ばないでよ、煩い」

『2回も煩いって言った』






(とりあえず、出会えました)


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