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「ねぇ、ちょっと」





ん。もう朝…?ちゅんちゅん、鳥の声が聞こえる。てかなぜか枕硬い。なんで?





「ちょっと。重たいんだけど」

『………枕がしゃべった』

「何その寝言。早く起きて上から退いて」





ん?この声聞いたことあるぞ。しかも話し方がそっくり。うわー、ついに好きすぎて夢にまで見てしまった。声もリアル。すごい、私天才。ふふ。





「…人の上でにやけないでくれる?ていうか君ダレ。警察呼ぶよ」

『………あり?』





警察。という一言に、私は反応してしまい、ずっと枕に伏せていた顔を上げた。目の前には、大好きな水色の髪をした彼。そして今まで枕だと思っていたのは、彼の腕だったみたいで。
え、何これ。どういう状況?
ぽかん、とする私を見て、ようやく退いたと溜息をつく彼は、何度見てもやっぱり彼で。私はまだ夢見てるのかな、と頬をつねってみた。





『…….ひたひ』

「何してるの。そんなことしたら痛いに決まってるでしょ?容量足りてないの?バカなの?」





この一言で、私は彼だと確信した。何これ、夢じゃないの?ちょっと待ってよ、どーなった。私どーなった。
確か、星が光ってて。うーん。地面に引きずりこまれて…。私そのまま目を瞑って、起きたらDVDでも見ようかなーって考えて。そして、あろうことか。目が覚めたら目の前には彼がいました。


とりあえず、夢でも、夢じゃなくてもどっちでもいい。





『藍ちゃんかわいいよおおおおおおおお!!』

「うわ!ちょ、やめ…っ!!」





抱きつくしかすることないよね。


(目の前で見る彼は、とても人間らしかった)


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