『うわー、武モテモテ』
今日はバレンタイン。朝から女子が集まる真ん中には、いつもと変わらない爽やかな笑顔がある。
隣には隼人。断るけど女子が無理に鞄の中に入れるから、あまり意味ない。
「お。っす!」
『おはよう武、朝から大変だね』
「そうか?これで当分は飯代が浮くのな!」
『そうゆうね』
「名前からはねーのか?チョコ」
『そんなに沢山あったら迷惑でしょ。鼻血出ちゃうし…(どれがわたしのかも分かんないし)』
「そんなことないのな!名前のチョコなら絶対に食うぜ」
『……えへへ、ありがと』
「俺は名前から貰えるの期待してたんだけどなー」
『へ?』
「好きな奴からチョコ貰えるなんて、幸せだろ?」
『…………え、』
「だから、名前のが欲しいのな!」
ニコニコ笑顔な武に対して、わたしは一気に赤面した。
『ちょ、ここ教室…!』
「関係ないぜ?」
『う、あ……え、』
何言っていいか分からずあたふたするだけ。クラスメートの視線が痛い!
「名前のチョコ、楽しみなのな!」
『ちょ、武……!?』
武は顧問に呼ばれてるらしく、教室から出て行った。
その後の教室は、お祭りだったとか…。
不意打ちバレンタイン