「なー、まだ怒ってんの?」
『……っるさいな!あっち行ってってば!』
名前は今不機嫌。多分、というか間違いなく原因は俺。
昨日の任務で相手が男だったもんだから色気作戦を決行。こいつも化粧したらそりゃ化けるわ化ける…。で、色気作戦開始したけど王子つまんなくなったからちょっといたずらしてみただけ。
『どこがちょっと?あのままベルが何もしなかったら上手くいってたのに!』
「だーかーらー、悪かったって」
『とか言ってまたするんでしょ』
「…………」
否定しないでいると名前が投げた枕がパシーン!と顔面にきた。いって……と声を漏らしても口を尖らせてそっぽを向く。
昨日の任務はそれなりに重要で、でもやっぱりつまらなくなれば早く終わらせたいじゃん?すぐに殺したかったけど、最後に自分が騙されたことに気づかせて逆ギレさせようとしたんだよな。
んで名前にキスしたら思った通り逆ギレ。「俺を騙したのか!!」とキレた相手に待ってましたと言わんばかりに手にナイフを準備。
ぱぱっと殺して振り向いたら名前は震えて下を向いてたって訳。
「キスぐらいで怒んなよ」
『キスで怒ってない!!…む、むしろ…その……う、嬉しかった、し』
「…………」
何こいつ可愛いんだけど。ていうかキスじゃないならなんだよ。王子は他に不機嫌になられるようなことはしてないぜ?
『……また、』
「あ?」
『……またベルが任務完了するんでしょ』
「…………ししっ」
『何よ』
そんなことかよ。早く終わらせたかったんだから仕方ねーだろ。
『いっつもベルばっかで……』
「悪かったって」
『思ってないよね』
「しし、どーだろうな。名前次第なんじゃね?」
俺は名前の顔に思いっきり近づいた。少し濡れた目によからぬ考えが頭を過ぎる。
控えめに微に手をやれば、名前からすりよってくる。しし、いい子。
『………ん』
「……」
俺がキスすると鼻がかかった声が上がる。名前が不機嫌な理由も分かったし、この件は終わりだろ。
『ぁーあ、次の任務もベルが終わらせるんだろうな』
「ああ?別にいいだろ、ししっ」
『悪かないけど……なんかヤダ』
「なんだそれ。ていうか……」
『?』
「あんなゲス共の為に名前の手は汚さなくていいんだよ」
『…っ』
あ、堕ちたな。
そう仕向けた俺は、ゆっくりと名前をベッドに倒した。
(何しようとしてんの?)
(愛の営、)
(却下。まだ許してないもん)
(……………)
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えー。
誠に申し訳ございません(-.-;)
バカップルって
こんな感じですかね?
アンケートの
リクエストにございました、
ベルのギャグ甘でバカップルってことだったんですが………
こんなことになってしまった(;_;)
リクエストしてくださったりく様、
ありがとうございました(^O^)/