紳士でいれない理由
いつからだったでしょうか・・・?



 
 私が紳士でいられなくなったのは・・・





 

 でもそのときから・・・・




紳士でいれない理由







 桜が咲き始めてお花見でもしたいくらいに綺麗に咲く。






 そう、貴女のように。




 でも、貴女の笑顔を一度も見たことありません。






 私の前では笑ってくれないのでしょうか?










 貴女の笑顔・・・一度で良いので見せて下さい・・・







 そして・・・中学校を卒業する前に私の思いを伝えさせて下さい。







  笑わない貴女がとても心配なのです。









  「桜が綺麗じゃのぉ〜。やぎゅー」



 

  「・・・・・・。」





 
  「?・・・柳生?・・・どうしたんじゃ?」





 
  「・・・あっ、すいません。考え事をしていたもので。」





  「ほぅ・・・。・・・今日から3年やのぅ」





  「そうですね。・・・私たちがまとめていかなければですね。」





  「そうじゃの・・・。」








  春休みも明けてすこし休みボケな仁王君。





  でも歩道にある綺麗な桜をみてボケを飛ばしているのでしょうか?





  ぐぐっと背伸びをして・・・






  「のう柳生っ!此処から学校まで競争しようかのぅ。」



 


  「久し振りですね、競争なんて・・・。良いでしょう。」







   桜吹雪とともに二人で競争する






   暖かな風を受けて・・・







   この風に乗っかって想いを届けたい。




  
   そんな事をおもっていればいつの間にか学校について







   目の前には笑ってくれない貴女・・・遠也さん。







   「・・・。おはよう。柳生君。仁王君。」





   「おはようございます。遠也さん」





   「おはようさん。」




   
   「・・・あっ仁王君、先生に呼ばれてたよ?」





   
   「ほんまに?!・・・はよういかんと、殺されるぜよ。柳生先に行ってるぜよ」






   「はい。・・・わかりました。」








   
   やっぱり私は貴女の笑顔が見たい





   これほどの綺麗な桜を見て笑顔にならないのは心配です。







   


   
   笑って下さい。遠也さん・・・・。












   「・・・?柳生・・・君?」






   「・・・何でしょうか?」






   「・・・柳生君って、笑わないよね・・・?」







   私が笑わない?







   いえ、違います。








   笑わないのは貴女の方です・・・・







   確かに私は滅多に表情は変えませんが・・・







 

   笑いはします・・・




 


   「遠也さんは・・・そう思いますか?」







   「・・・・・・。」






 
    
   「・・・?遠也・・・さん?」







   貴女が俯いたまま震えてるのが分かった





   

   泣かないで下さい・・・私は貴女の笑顔が見たいんです・・・








   「・・・ごめん。柳生君は笑ってるよね・・・。」







   声が泣いているのが分かった・・・







   「謝らないで下さい。・・・。」






   
   「私・・・笑いたいんだ・・・・・泣くんじゃなくって・・・」







   「遠也さん・・・」







   「柳生君みたいに・・・笑える・・・かな・・・。」








    大丈夫ですよ・・・







    貴女はきっと素晴らしい笑顔の持ち主








    貴女の笑顔・・・










   「遠也さん・・・笑って下さい。」









   「・・・柳生・・・君っ・・・。」








   
   「大丈夫・・・私がついています。笑って下さい・・・









     私に貴女の・・・遠也さんの笑顔を見せて下さい」










   
   「・・・ありがとうっ・・・柳生くん!」











  

    あの桜のように・・・いえどの花を超える








    素敵な笑顔








    やっと見れました、貴女の笑顔










    綺麗すぎて笑顔の中に吸い込まれてしまいそうで・・・








    そのまえに、私の気持ち・・・伝えても構いませんか?







    伝えさせて下さい。
















   「遠也さん。・・・私は貴女の事が好きです。その笑顔も・・・付き合ってはくれませんか?」













   「柳生・・・君。・・・・・・私も・・・柳生君の事が・・・好き、です。」








   
   「ありがとうございます。行きましょう、遠也さん」








   「・・・うん。比呂士君!」









  きっとこの青空と桜が見守っていてくれたのでしょう・・・。








  紳士でいれない理由・・・









  それは、貴女と一緒に居る時間・・・










 そして












  貴女の笑顔が見れないトキ・・・・


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