部下がミスをしてしまった。
それはほんの些細な、始末書1枚書くくらいで済む些細なミスだった。惜しむべきは上官である俺の機嫌が偶然にも悪かっただけ。つまりそれだけなんだ。


それだけで、この仕打ちだなんて。可哀想を通り越して滑稽で笑えてくる。




「ひ…っ」

「……怖い?下手に動いたら切り落としちゃうかもしれないね、ふふっ」


ぴたり、と愛用のナイフを当てる。別にそんな大事な物を切り落とす程俺だって外道じゃない。その周りを覆う陰毛を剃り落とす為、だ。
大丈夫、かなり切れ味は良いからね。まぁ俺は自分の陰毛を剃る趣味があるわけじゃないから実際にはどうかはわからないけど。大丈夫でしょ、シズちゃんだし。




「あはは、いい眺め。カメラ持ってくれば良かったかな?パイパン記念写真とか撮りたかったなぁ」



終わったよー、と告げれば一気に硬直していた筋肉が弛緩する。生命の危機に直結するからなのかな、だからなのかな?


「……ねぇ、なんで勃ってるの?」


自分の分身の変化に気付かない筈がない。必死に堪えていたものを指摘されると泣きそうな顔になる。馬鹿だなぁ、そんな顔すると嗜虐心が駆り立てられるから逆効果なのに。


「剃られて気持ち良くなるなんて…平和島君は特殊な性癖の持ち主なのかな?」


くすくす笑ってやれば顔を真っ赤にして、涙目で反論しようとしてきた唇を己の唇で塞いでやる。深く、深く、どちらの唾液だか分からなくなるくらいまで。
そんな深いキスをしながらも反り返る彼の性器をしごいてやると、あっさりと精を吐き出した。手についた生の残骸を彼に見えるように舐めると、益々その顔は赤くなる。いつまでも初なままで、可愛いね。


「俺はまだイッてないから、もうちょっと付き合ってよね?」

「う、……あ、あああっ」


慣らさなくてもぐちゃぐちゃな穴へ、己の欲望を突き入れる。いつ入れてもぎゅうぎゅうと処女みたいに締め付けてくるこの穴は本当に名器。まぁ、俺以外が使うことはないんだけどね!


機嫌が悪いのは半分本当で、半分は嘘。この身体が誰のものか分かる痕が欲しかっただけ。だってこれから君は風呂の時だけじゃなくてトイレの時にも俺を思い出してくれるだろ?日常生活の中で俺との行為を嫌でも思い出しちゃうんだよ!それって凄く興奮するよね!あはは、あはははは!

ああ、大丈夫、思い出しただけで勃たせて一人で弄っちゃう淫乱なシズちゃんには俺が直々に鎮めてあげるからね!!




















傷痕が疼くように
(俺に縋ればいい)