・学パロ+にょた静
・怪力はそのまま喧嘩人形
・男の子として生活中






うぜぇ、うぜぇ。
新羅の中学のダチだとか言うあのノミ蟲に会って以来、殺し合いの喧嘩をし続けている。殺し合いって時点で既に喧嘩じゃねーけど、でもずっと平行線上の喧嘩。

大体アイツはナイフなのにこっちは素手だとかありえねえだろ。まぁ目につくものをブン投げる俺も俺だけど。


(本当は、静かに暮らしたいのに)


「普通」はもう望まないけど、ならばせめて誰にも迷惑をかけずに生きたい。静かに、誰にも迷惑をかけないで―…あぁ、駄目だ、嫌なことばかり思い出す。
―俺が、「普通」じゃないから。



「シーズちゃん、こんなところでなにしてるの?」

「るせぇな…、関係ないだろ」

「…ふうん」

足音が聞こえる、ちくしょう、誰のせいであんな昔の事まで思い出してると思ってんだよ、マジ死ねよお前。
せめてもの抵抗で顔は突っ伏したまま。こんな情けない顔をノミ蟲野郎に見られて堪るか。


「…ねぇ、シズちゃんって何か俺に隠し事してるんじゃない?」

「とりあえず死んどくか?」

「うーわ全く話噛み合ってないし。それとそういう言葉遣いは良くないと思うよ?女の子なんだから」


「…?!な…っ、てめえ…?!」

思わずガバッと起き上がった。眼前にはかなりの至近距離で笑顔のノミ蟲、基、臨也。ちょっと待て何でお前が知っているんだ?新羅か?いやでもあいつはこの事に関しては口が固…っつーか何なのこいつ、顔近すぎるんだけど、やっぱりうぜぇ。


「俺が知らないと思ったの?あはは!シズちゃんはやっぱりお馬鹿さんだね!」


そんなところも可愛いんだけどね!なんて妄言を吐きながら目の前の男がキスをしてくるまで、あと2分。
呆気に取られた俺が状況を把握して逃げ出したその男を追いかけるまで―あと、5分。




















生死を賭けたラブコメ
(返せ俺のファーストキス!)