・ToLoveるがあまりにエロかったから





風呂は良い。
どっかの誰かが心の洗濯だと言ってたように身体だけじゃなくて心も洗われる。機械である俺にもそういった情緒のようなものがインストールされてるから、というよりは実際に風呂に癒されているからそう感じるんだろう。
洗い場に放置されている大小様々なあひるを模したおもちゃは津軽のものだ。あの旧型はお子様だから静雄が津軽の為に買ってきたもので、何故か俺にまで買ってきた時には驚いた。
鼻唄まで口ずさみそうになった時、浴室のドアが開いた。入り込む寒気が少しだけ不快だけど火照った身体にはちょうどいい。突然の侵入者を睨み付けると、津軽が長襦袢だけで立っていた。



「あ? お前何だよ俺が今風呂はいってんだろ」

「静雄がね、仕事が遅くなるって…だからデリと津軽もお風呂はいる!」

「はぁ?! 風呂くらい一人で入れよ……っておいっ」



制止の声を聞かないで長襦袢も脱いで浴槽に入ってきた津軽に、要領を増した浴槽から水が溢れ出す。ああ勿体無い、と溜め息をつくと改めてこの体勢の際どさに気づく。俺の上に津軽が覆い被さるようにしているこの体勢に何だか嫌な予感がする、と思うのと津軽の視線は下の方をじっとみている。おい、まさか。



「……けだもの!」

「どっ、何処見てんだ馬鹿野郎!!」

「ねぇデリ! もっとよく見せて!」

「なっ、ふざけんな! 馬鹿じゃねえのお前!?」

「どうしよう何だか身体が熱くなってきた! これがえっちい気分てヤツなのかな!!」

「知るか!!」



この馬鹿をどうにかしなければいけないのに、マウントポジションを取られてるせいで動けない。動こうとする度にちゃぷちゃぷと水が虚しい悲鳴をあげ、自分のモノと津軽のモノが当たるのを感じる。マズイ、これはかなりマズイ。



「…………ねえデリ」

「な、なんだよ津軽、とりあえず退け………っん、ふぅ」



言葉をキスで塞がれ、お互いの性器をぴったりとくっつけて擦り出す。突然の快感に驚き津軽を見ればその目は快楽に溶けていて、誘うような視線でこちらを見てくる。
ガリッと乳首をキツく噛まれれば堪えきれずに声を漏らしてしまう。



「あっ、つが……らめっ、ひぁっ」

「…デリ、きもちいいこと、しよ?」



うっとりと紡がれた言葉に成す術もなく流されてしまうあたり、俺もきっと満更でもないんだろう。










トラブルトラップ
(きっと仕組まれた罠)