サイケがいつも聴いてるヘッドホン、それをいつも嬉しそうに聴いているから、どんな曲が入っているのかって、思った。
聴かせて欲しいと頼めばサイケは少しだけ考えた後、一番のお気に入りを聴かせてくれるっていうから。


「サイケ……これっ、やだ…」

「なんで?"トクベツ"にきかせてあげてるんだよ!おれのだーいすきなつがるのうた!」


サイケのヘッドホンから聴こえるのは正真正銘自分の声であって、自分の声であるはずなのに、聞き慣れない高くて甘ったるい声で、聞いていたくない、これは、つまり。


「おれね、つがるのうただーいすきなの。いつもうたってるひくいうたも、おれしかしらないたかい"うた"も」

「…やっ、だ…っ、だめっ、」


違う、こんなの歌じゃない、こんなのただの………っ!
意識を逸らそうと目を堅く瞑れば色々と思い出してしまって逆効果だ。マズイ、これは、本当に……!!


「…………もしかしてつがる、おうたきいてコーフンしちゃったの?」

「…………え…っ」


サイケが俺の着物に手を入れてくる。嘘だろ、だって、あり得ない。そんなわけ、ないに決まっている。
自分の喘ぎ声で勃たせるなんて。


「あっ、…ひゃっ………ああっ」

「つがる?きもちいーい?」


自分の声で成長してしまった性器を擦り上げる。サイケの手を借りてあっという間に大きくなった自分の性器、そしてサイケのソレも、既に大きくなっていて、俺の後孔に宛がってくる。


「やっ……ああああああ」

「いたい?つがるいたいの?」


だいじょうぶ?と聞いてくるサイケはいつものように頭の足りないガキみたいなのに、こんな事をしてるなんて、何だか悪いことをしているみたいで、でも、でも、気持ちよくて…っ。そういやちゃんとサイケの声を聞いてない、ヘッドホンから聴こえる自分の声越しにしか聞いていない。


「……これっ、はずせっ!」

「なんで?いらないの?」

「サイケの声…っ、…聞きたいっ」


こんな自分の喘ぎ声じゃなくって、サイケの声が聴きたい…っ、そう伝えたくてサイケを見上げると、ナカに入っているモノの質量が、一気に上がった。
そして、そのまま容赦なく貫かれる。


「そーいうの、反則だよね…っ」

「うあああっ、ああっ、やっ、は、ああっ、おっき……あんっ」

「ん…っ、つがる、つがるっ!だいすき、すき…っ」


耳元で囁かれると、反応してしまったナカはサイケのモノを一気に締め付ける。
急な締め付けに堪えられなかったサイケは、欲望を俺の中に吐き出した。
サイケはそのままゆるゆると動いていて、中に吐き出されたモノがぐちゃぐちゃと淫猥な音が鳴り止まない。


「…………あ……サイ…ケ………」

「つがる、つがる」

「…………ふぁ……んっ……」

「おれはこれからもずーっとつがるにうたってあげるから、つがるもおれのためにうたってね」


約束だよ、とサイケはいつものように、小さな子供みたいな笑顔で言った。











愛の歌を
(貴方だけに)