明日、世界は滅びます。 泣いても笑っても、どう足掻いても一瞬にして消えます。 結局、私たちの科学を以ってしても宇宙の脅威には敵いませんでした。 結局、私たちの化学を以ってしても宇宙の脅威には敵いませんでした。 磁力に吸い寄せられて星が降る日。 言葉だけならきっとロマンチックでしょうけど想像して下さい。 無数の星が大気圏を突き破り、この地表に落ちたなら…我々は終わる。 リミット機能を果たさなかった不発弾を抱いて、打ち放った核をも呑み込んで。 星は私たちに向かって降って来るのです。 明日、世界は滅びます。 泣いても笑っても、どう足掻いても一瞬にして消えます。 「為す術は…もうありません」 マスメディアは今日も動いていて、最後まで職務を果たすと言った人たちは動いていた。 笑えない冗談を笑いながら言葉にする人も中には居て、それをどうこう言う人なんて居ない。 倫理も道徳も必要なくなった。罪も罰も意味を為さなくなった。 最後に出来ることは、何だろう。 恐怖に打ち勝つ術は何処にもなくて、逃げ惑う人も居た。発狂した人も居た。 感情を露にした人も、耐え切れずに一足先に死んだ人も、変わりなく過ごす人も、居た。 ――最期に、やりたいことをして欲しいですね。 勇敢にも全うな自論を告げた評論家は、その言葉を最期にモニターから消えた。 □ 壊れたように歌う君/幸村 □ 君を見ていた/木手 □ いつかまたどこかで/長太郎 全ては無に還った。 生命は土へ、土は星へ、星は無へ。 みんな、さようなら。 みんな、おかえりなさい。 ただいま…還るべき場所。 戻る |