nrt/※チャラスケさん※
今日も過酷な任務を無事に終えて里へと帰還してきた。
綱手さまのところへ報告に行って、帰りにサクラやいのを誘ってラーメンでも食べようかなと考えていたところ。
「よう。」
背後から胸踊るイケメンボイスが聞こえて、周りに花を散らす勢いで振り返ってみる。
「サスケくん・・・!!!」
少し離れたところにいた彼は、わたしの方へ向かって歩いてきた。
サスケくんがわたしに向かって、微笑みながら歩み寄ってきてくれるだなんて・・・!
「任務帰りか?」
「そう、だよ!どうしてわかったの?」
「そりゃあお前の姿をここ何日か見ていなかったからな。それに、傷だらけだぜ?」
「なるほど・・・って、うわわわ!」
サスケくんが近寄ってきてわたしの頬に手を当てるものだからドキドキして言葉が何も出なくなる。
「ったく。お前はオレがいねぇと危なっかしいな、本当に。」
「そんなこと、ないよー・・・!わたしだって、中忍だし、そこそこ強いんだから!こんな傷だってすぐに・・・、」
忍が危なっかしいだなんて言われてしまったら、もう失格でしょうに。
この傷だって、敵にやられたわけじゃなくて、自分で・・・転んじゃっただけで・・・あ、益々まずいのか・・・?
「お前のことだ。どうせ任務に行きがてら転びでもしたんだろ。」
・・・え。なんでわかるの?今わたし口に出してそんなこといってないのに。
「小さい時からそうだったからな、お前。」
「・・・あー。」
そういうことだった、ね。
サスケくんには嘘とかつけないな。・・・幼馴染って怖いね。
「ほっとけないんだよ。その綺麗な肌に傷が増えていくのは心が痛い。」
「そ、そんな、サスケくんてば・・・!」
照れるわたしの頭をやさしくぽんぽんとしてくれる。
「本当なら今すぐ医療班のところへ連れて行ってやりたいが、その前にここ数日お前に会えなかった寂しさを埋めさせてくれよ。」
「えっ・・・?」
頭を撫でていてくれた手は後頭部と腰にそれそれ当てられ引き寄せられる。だんだんと近づいてくるサスケくんの顔。
こっ、こんなところで、サスケくんてば大胆な・・・っ。
誰かに見られちゃったら恥ずかしいよ・・・。
「サ、スケくん・・・っ。」
「・・・好きだぜ。」
ああ、こういう時「生きててよかった」って思うんだろうなぁ。
「・・・きろ!このウスラトンカチが!!!」
「・・・っででで!・・・あれ!??」
目の前に星が舞った。目の前にはむっとしている。あれ、サスケくん、ちゅー、は?
「お前な、どんな夢見てたか知らねェが、オレの名前連呼すんな気色悪い。」
「・・・え、あ、はぁ・・・。」
あー、なんだ、その。今までの超絶甘ーいサスケくんは夢だったと。
現実に引き戻されてきたわけか。
ああ。いと悲し。
悔しくて、サスケくんにちゅーしよっていったら、冷めた目で見られた。
キスで目覚めるらしい?(いいえ、ビンタでおこされました)