ボクとキミは出会って、ボクはキミが大好きになった。キミはボクを大好きになった。毎日毎日愛してるを、一日に何回も何回もお互いに繰り返す。そういえばキミと周りの目を気にすることなくキスをするのが好きだった。でも、今は違う。誰かにキミの姿を見られてしまったら、キミに今まで注ぎ込んできた"愛してる"が減ってしまう気がしたからもう誰にもキミを見せたくない。だから決めた。キミをボクの手で殺めてしまおう。そうすればボクのキミへのたくさんの"愛してる"はずっとずっと永遠にそのままキミの中に在る。とてもボクらしい考え方だ。そして今までの減った分もどんどん足して。さてさてどんな殺し方がいいかなぁ。
「………っく、ぁぁっ。」
ボクは片手でキミの首を締め上げた。綺麗だすごく綺麗。そうか、キミも嬉しいのか。可愛らしいキミにはこうシンプルに逝ってもらうのが一番綺麗だ。口の端から、唾液と一緒に血が流れた。それを見ていたらとても興奮してきて、貪るようにキスをした。なんて甘美な。キミの血の味で今なら酔えそうだ。その嬉し涙も一緒に飲んであげよう。
「愛してます。」
キミの寝ているように可愛らしい死に際にボクの全ての愛を注ぎ込むことにした。もう減る心配をしなくていい。よかった。アハハ、何故だかボクも涙が出てきた。
無邪気な泣き顔あとがき
企画サイト、
青に落ちた日さまへ提出!
素敵な企画に感謝です!