そうですね例えばボクが今ここで嫌がるなまえを無理矢理犯したとしましょう。なまえは泣きますか?泣いて助けを求めますか?兄上に。なまえは兄上が好きでしたね。ボクはなまえが好きです。多分、なまえが兄上を想う以上にボクはなまえを想っています。ハァ、もう、最悪です。ボクの前でそんなに嬉しそうに笑わないでください。兄上の話などされてもボクはちっとも面白くないのになぁ。なまえはどうしてボクがこんなにもキミを愛してやまないことに気が付いてくれないんですか。それとも気づかないフリでもしてるんですか。どちらにせよ、なまえは狡いです。キミを今すぐにでも犯したいと思っているボクを前にして、そんな無防備に笑顔なんて見せて。もう我慢できそうにありません。これから、なまえにボクのことを好きになってもらえるように、なまえの身体の隅から隅まで快楽の海へと誘(いざな)ってあげましょう。ボク無しじゃあ生きていけない心と身体なんて、これほど素晴らしいものはありませんね。

「なまえは、今嬉しいですか?」

そう聞いてみると、ボクの下で両腕を捕らわれ身動きが取れないなまえは首を大きく横に振って否定する。そこまで拒絶されるなんて、悲しいです。ボクは今まで我慢してきたというのに。兄上が好きななまえが、ボクを好きになってくれる日が絶対に来ると信じてた。だから、今までボクは目の前でなまえにどんなに兄上の話をされようが何も言わないできた。
なまえの服を捲し上げて、こぼれてしまいそうな胸を両手で、むにゅりと掴む。その先端を片方は指で、もう片方は下で弄くるとなまえの表情とは裏腹に、硬く立ち上がり主張し始める。

「メフィ、スト……。」

しばらくなまえの柔らかな胸に顔を埋めていると、今一番聞きたくない名前をなまえがすがるように呼んだ。来るはずもないのに。何を無謀な事をしているんだか。やめろと言っても聞かないその姿にだんだん苛立ってきた。ふざけるな。なまえはボクを愛してくれればそれだけでいい。ああ、そうか。今ので分かった。兄上に、なまえを近づけなければいいことだ。たったそれだけのことをすれば、なまえはボクのものになる。

「なまえ、もっと喜んでください。キミは今日からボクのために生きられるんですよ。だからなまえはボクのことを好きになればいい。そうしたら、ボクはキミを今よりももっと、兄上よりももっと、大事にできます。だからなまえはボクだけを見てください。ボクはなまえを愛しているんですから。ほらほら早く。」

なまえの頭を片手で掴み、ぐっと力を入れる。頭蓋が軋む音と感触が手に伝わり、ぞくぞくしてくる。このままなまえの脳みそを食べちゃいたいなあ。そうしたらなまえの中にいる兄上も消してしまえるのに。

ボクは自分がいつからこんなに歪んで曲がっていったか分からない。もしかしたらなまえに会ったその瞬間からかもしれないし、今日からかもしれない。ここまできたら、もう戻るつもりはない。なまえがボクだけを見てくれる日がくるのなら、ボクはなまえにこの飽和状態にある愛を与え続ける。