暗い暗い暗い。何も見えない。でもそれでいい。それがいい。今までよりももっと蘭丸くんを感じることができるし、蘭丸くんに愛されているのが分かる。蘭丸くんの手。蘭丸くんのキス。両手に収まりきらない程の蘭丸くんからの、愛。

数日前私の目は光を失った。多分、蘭丸くんがくれたジュースが原因だ。一見普通のジュースだったのに。変な臭いがした。お医者さんみたいな。私がジュースを口にしてから蘭丸くんが言った。致死量すれすれのメチルアルコールを入れたんだって。致死量すれすれでも、網膜は破壊されて何も見えなくなってしまった。どうしてこんなことをしたのか蘭丸くんに聞いたら、私の目に神童くんや狩屋くんが映るのが嫌で嫌で仕方なくなっちゃったんだっていうから、何て可愛い理由なんだろうって思った。そんなにまで蘭丸くんに愛してもらえるならいい。嗚呼私は蘭丸くんにとてもとても愛されてるんだ!

「ナマエ……ナマエ。」

「ふ……ぁあッ…らっ…まゆ、くッ!」

蘭丸くんの激しい愛撫に震える身体。
今日もたくさん愛してね。蘭丸くん蘭丸くん。だいすきな貴方の名前を呼んで、指と指を絡めて、熱い舌と舌を絡めて。
蘭丸くんの嬉しそうな声音。でも、えっ…と、これじゃあそんな蘭丸くんの顔が見れないんだけど。

どうしたらいいの?






夜 
光 
虫 
が 
死 
ん 
だ