「っく、ぁ、っはぁ、ァアンッ」 枕に顔を埋め、尻を突き出すよな恰好で自らの肉穴にずっぽりとねじ込まれた玩具を無心で出し入れする明王。部屋の中には、淫靡な水音が響いていた。 身を捩り開いている手で、乳首を弄ぶ。 些か乱暴なくらいの手つきで、固くしこる突起を捻りあげると太ももの付け根あたりがぞわぞわするような快感が押し寄せる。 「ん、っふぅ、ぁ、っぁ、あ」 ひきりなしに漏れる嬌声。 蕩けっ切った瞳に上気した頬。今の明王に理性など欠片も残ってはいなかった。 快感を貪るためだけに何度も、玩具を出し入れする。 ジュポジュポと淫らな音をたて、飲み込まれては顔を出す目に痛いピンク色の玩具。 大人の男根よりも一回りは大きいであろうその玩具には、人間のそれにはついているはずもない歪な突起が連なっている。 明王の狭い肛門をぎちぎちに押し開き、中を蹂躙する玩具は規則的な振動を繰り返す。 人間のそれには決してできない動きで、明王を快楽の淵へ引きずり込んでいく。 「ひ、ァッァァァアアッ、くぅンッ」 内臓を押し上げるような勢いで最奥まで玩具を咥え込み、明王は体をびくんびくんと痙攣させる。 すでに何度目かわからない絶頂。吐き出された精液はほとんど透明に近いものだった。 しかし、明王が達したところで、咥え込んだ玩具は振動をやめたりはしない。 敏感な中を苛まれ、最奥でまたちりちりと燻り始める欲の炎。 「あ、っは……っ、ぁ、ん」 さらなる快楽を求め、明王の手は再び玩具を出し入れし始めた。 学校から帰宅し、自室の扉を開いた鬼道の目に飛び込む乱れた明王の姿。 朝、学校に行く前に与えた玩具でひたすら自らを慰めていたであろう明王の蕩けきった表情に鬼道は満足げに口の端を釣り上げた。 スクールバックを置き、ベッドの上で快楽を貪る明王に歩み寄る。 制服の上着の前をくつろげ、ベッドに乗り上げる鬼道。 ぎっ、とベッドが軋んでやっと明王は鬼道の存在に気付きのろりと顔を上げる。 「ん、ぁ、きどぉ、くん、おかえり」 欲に濡れたアイアンブルーの瞳に主人を映した明王の耳と尻尾がゆらりと揺れた。 鬼道は明王の額にキスを落とし、その首筋を飾る赤い革製の首輪を撫でてやる。 「いい子にしてたか」 その問いに頷いた明王は自らの尻穴を満たす玩具を引き抜き、赤く熟れた肉穴が鬼道に見えるように四つん這いになった。 そして、ぽっかりと口を開けた肛門を指で左右に広げる。 「きどぉくんがいつでも入れれるように、準備しておいたぜぇ。だから早く入れてくれよ」 「ふっ、この淫乱ネコめ」 目を細めスラックスのジッパーを下しながら言い放つ鬼道。 その言葉を受け、明王は喉を鳴らして笑う。 「はっ、淫乱ネコになるように躾けたのはきどぉくんだろォ」 首を捻り、鬼道を見上げる明王。蠱惑的な色を浮かべた大きな瞳は挑発するように細められる。 鬼道は鎌首をもたげはじめた肉棒を明王の尻にあてがい、小さく笑った。 さて、鬼道 有人が明王と出会ったのはもう数か月以上前の話になる。 鬼道の父の知り合いに、影山総帥と呼ばれるその筋では有名なブリーダーがいるのだが、ひょんなことから鬼道は父と一緒に影山の家に訪問することになった。 ブリーダーというだけあって、影山の家にはそれはたくさんのネコがいた。 そんな中、鬼道が興味をひかれたのは部屋の隅にある小さなケージだった。小さなケージには明王と名前の書いたプレートが下がっている。 きっと、ケージの中にはネコがいるのだろう。 父と影山が会話をしている最中、鬼道はその小さなケージの前に腰を下し中を覗いた。 案の定、中にはネコがいた。ぼろ雑巾のような体を小さく丸めてうずくまっている子ネコが一匹。 子ネコは鬼道の気配に気づいたのか、ゆっくりと顔を上げた。 警戒するような眼差しで鬼道を一瞥する子ネコ。 真っ直ぐなアイアンブルーの瞳に射抜かれ、鬼道は一瞬のうちに心を奪われていた。 このネコが欲しい。このネコを自分に屈服させたい。 そんな願望が鬼道の腹の底から湧き上がる。 「そのネコが気になるのか?」 父との話を終えたのか、いつのまにか鬼道の背後に立っていた影山が口を開く。 鬼道はその言葉に素直に頷く。 「えぇ」 「しかし、そのネコは二流の失敗作だ。これから処分するつもりでね。他のネコならいくらでも譲れるのだが……」 影山のその言葉に鬼道は目を見開く。 処分、ということはつまり、このネコは殺されてしまうのだろうか。 鬼道は眉を寄せ、目を落とす。 「このネコを譲ってもらうことはできないんですか」 「……」 「影山総帥っ、お願いです。このネコを俺に譲ってください」 食い下がる鬼道に、ついに影山が折れ、そのネコは無事鬼道の家に迎え入れられることになったのだった。 ネコにせよなんにせよ、動物は小さいころの躾がのちのちに響いてくる。 鬼道は明王を徹底的に躾けた。幼い体に容赦なく快楽を与え、穿たれる喜びを植え付けた。 結果、鬼道によって開発された明王の体はどこまでも貪淫なものとなったのだった。 明王の熱い直腸に一思いに肉棒をねじ込む鬼道。 蠢く内壁は蕩けきっており、鬼道の欲を嬉しそうに包み込む。 最奥へ誘うような蠕動、ひくひくと戦慄く腸壁。 誘われるまま、中を穿つ鬼道。 「ふ、ぁ、ッァアッン」 ぐっと肉杭を奥へねじ込めば、明王は背を反らし甘い鳴き声を上げる。 鬼道は明王の細い腰を掴み、容赦なくピストンを繰り返す。 ズチュズチュと音をたて、明王の肛門から鬼道の肉棒が出入りする。 乱暴な出し入れに捲れ上がる肛門。直腸を引きずり出すようなピストンですら、明王を快楽の淵へ誘う要因でしかない。 涎を溢し、恍惚とした表情で鬼道に与えられる律動を享受する明王。 スピードを増すピストン。 繰り返し前立腺を抉られ、明王はびくびくと体を痙攣させながら絶頂に達する。 同時に不規則に引き攣る内壁に締め上げられ、鬼道も明王の中に欲を吐き出した。 ぴくぴくと震える明王の柔らかな耳を優しくなぞってやると、明王は幸せそうに目を細める。 鬼道はそんな明王を強く抱きしめ、白いうなじにキスをしてやった。 END |