■ 策 ■

※注意 きどふど/獣姦/ただのエロ


「鬼道クン、遅くなってごめんねェ」
 そう言って不動が鬼道の家を訪れたのは、約束の時間から五時間も過ぎた後だった。時計の針は午後10時をさしている。
 鬼道は憤然とした表情でこめかみに血管を浮き上がらせていた。
 しかし当の不動ときたらそんな鬼道を気にするでもなく、癖のある笑みを浮かべて鬼道のベッドに腰を下ろす。
「来る途中、おっさんに絡まれてさぁ。金くれるっつーから、相手してやったら抜かずの三発だぜェ? いい歳して、随分絶倫だよなァ」
 そう言いながら不動は穿いていたジーンズと下着を脱ぎ捨て、足をM字に開く。そして鬼道に見せつけるように自らの肛門を指で押し拡げた。
 三回分の精液が赤く熟れた肉穴からドロリとあふれ出し鬼道のベッドを濡らす。
「あ、はァ……見ろよ、こんなに出されちまったぜ」
 手についた白濁を美味しそうに舐りながら不動は言う。
「なぁ、早く鬼道クンのもここに注いでくれよ」
 淫靡な笑みを浮かべ、鬼道を誘う不動。
 鬼道は不動の前に立ち腕を組んだ。
「貴様はこの俺を五時間も待たせている間、どこぞの中年相手に腰を振っていたのか」
「アハッ、そんなに怒るなよ」
 けらけらと笑い、不動は上唇を舐める。そしてちょうど目の前にある鬼道のジーンズのジッパーに手を伸ばした。
 しかし、その手はすぐさま鬼道に払い落とされてしまう。
 不動は小首を傾げ鬼道を見上げた。
「汚い手で触るんじゃない、クズが」
「ハッ、つれないねぇ。ま、鬼道クンがかまってくれないなら、またその辺のおっさんを相手にするだけだし? 鬼道クンはそれで良いワケ?」
 口の端を釣り上げて不動は笑う。
 鬼道はそんな不動に背を向けて、チェストから何かを取り出した。
 不動は、鬼道の次の行動を心待ちにしながらベッドの上に仰向けになる。
 これだけ煽ればきっと鬼道は激しく自分のことを抱くだろう。
 何も考えられなくなるくらい、貪欲に鬼道に求められたい。不動はくすくすと笑いながら鬼道を待った。
 戻ってきた鬼道はベッドの前で立ち止まり、ぎらぎらとした目をして不動を見下した。
 そして、手に持ったスタンガンを不動の首筋にあて電流を流す。
「ヒぐ、ッァ」
 予想外の衝撃に目を剥いた不動はビクビクと体を痙攣させ気を失ってしまった。


 目を覚ました時、不動はこの上なく窮屈な体勢を強いられていた。
 手首が肩にぴったりとくっつくように折り曲げられボンテージテープで雁字搦めに縛られている。
 下半身も似たような状態で、足首が太ももの付け根にくっつけられたままボンテージテープをぐるぐると巻きつけられていた。
 肘と膝をフローリングの床につけた状態の四つん這い。
「あはァッ、鬼道クン、なにこれ」
 不動はそう言いながら鬼道を見る。
 鬼道の隣には、鬼道の飼っているドーベルマンが荒い息を上げながら伏せていた。
「誰彼かまわず飲み込むほど尻穴が寂しいようだからな。こいつで貴様の穴をふさいでやろう」
 口を歪ませて笑う鬼道。
 不動の背後にまわり、ひくつきながら白濁を溢すだらしない蕾を指でなぞる。
「っァ、う……ン」
 つぷ、と中に指をねじ込まれ、不動は甘い吐息を漏らす。
「随分と可愛がってもらったようだな」
 人差し指から薬指までの三本を遠慮なく中にねじ込んだ鬼道は、ぐるりと直腸を嬲りながら呟く。
 熱く熟れた入り口はぽってりと腫れあがり、散々弄ばれたということを雄弁に物語っていた。
 鬼道がリードを引くと、ドーベルマンは不動の背後に立つ。
 ハァハァと荒い息が尻にかかり、不動の内股が震える。
 鬼道はドーベルマンのペニスを軽く扱いてやり、半勃ちのそれを不動の肛門にあてがった。
「や、っ……きど、っくん……まさか」
 尻穴に熱を感じて初めて何をされるか気づいた不動。引き攣った声を上げ首を捻り鬼道を見る。
「そのまさかだ。誰のものかわからない精液に汚れた貴様の尻穴に俺のものを挿れてやるとでも思ったのか」
 くくっ、と笑いながら鬼道は吐き捨てた。
 ドーベルマンの赤くグロテスクな肉棒がズブリとねじ込まれ、不動は目を剥いた。
「ひ、ぃッ……や、やだァ……ァッァアアアッ」
 人間のそれと大差ないサイズの肉棒が不動の直腸を押し広げ中を蹂躙する。
 つるりとした肉棒は硬く、そして熱かった。
 ドーベルマンの爪が、不動の白い背中に食い込み血が滲む。
 しかし犬がそれを気にするはずもなく、無遠慮に腰を揺すり始めた。
「ッァ、ひぎッ……や、ぁ……きど、くん、なんか出てるっ」
 絶え間なく直腸に注がれるカウパー氏腺液。
 不動は助けを求めるように鬼道を見るが、鬼道は至極楽しげな笑みを浮かべ不動を見下すだけだった。
 ずっぽりと根元までねじ込まれたドーベルマンのペニス。
 ドーベルマンが動くのをやめると、徐々に肛門を押し広げられる感覚に不動は目を剥いた。
「ぁ、ァッ、ひ、ぃァァアアッ、な、何っ」
 ねじ込まれたペニスの根元が膨れ上がる。
 犬のペニスの根元にある亀頭球が膨らみ始めたのだった。
 ぎちぎちに押し広げられていく入り口。
 痛みに不動の体が強張る。
「きど、っくん……ァ、やだぁ、っく、尻穴裂けちゃう、っひ、ァァアア」
 大きな瞳いっぱいに涙を溜め、助けてくれと鬼道に哀願する不動。
 しかし、鬼道は決して救いの手を差し伸べてはくれなかった。
 完全に亀頭球が膨れ上がりみちみちに押し広げられた肛門。
 ドーベルマンはぐるりと体を反転させ尻と尻をくっつけるような体勢をとる。
「ァ、ひ……ぅ、あ……きどぉ、くん、きどぉくん」
 はくはくと口を金魚のように開閉させ、鬼道の名前を壊れたように口ずさむ不動。
 鬼道はそんな不動の眼前に、滾る己の肉棒を突き出した。
「くく、良い様だな。どうだ、犬の肉棒は。繋がってる間はずっと射精しているからな。中年の抜かずの三発より、よっぽど多い量だろう」
 そう言って鬼道は不動の額に張り付いた柔らかな髪を梳いてやった。
 不動は目の前に突き出された鬼道の肉棒に舌を伸ばす。
「んっく、ぁ」
 そして、顔を前に突き出し、鬼道のそれを咥え込む。
「とんだ淫乱だな。そんなにこれが好きか」
 そう問われ、不動は潤んだ瞳で鬼道を見上げ首を上下に振った。
 ちゅぷちゅぷと音を立てて鬼道の昂りを舐る不動。
 しかし、体の自由を奪われた状態では満足に奉仕することができなかった。
 鬼道はそんな不動の頭を掴み、がつがつと腰を振る。
「歯を立てたら容赦しないぞ」
 そう言って、遠慮なく不動の喉の奥を突き上げる。
 不動は嘔吐きそうになるのを耐えながら、その衝動を受け止めた。
 じゅぽっ、と音を立てて引き抜かれる鬼道の肉棒。
 鬼道はどくどくと脈打ち反り返ったそれを軽く扱き、涙と唾液で汚れた不動の顔面に熱い白濁をかけてやる。
 どろりとしたそれを顔面で受け止めた不動はうっとりとした表情で、白濁に舌を伸ばす。
「ん、ぁ……きどぉ、くんの味だ」
 嬉しそうに呟く不動。
 不動のなんともいやらしい様に鬼道は陶酔した。

 ドーベルマンのペニスがずるりと引き抜かれた不動の尻穴は、ぽっかりと口を開き中からさらりとした精液があふれ出している。
 犬に貫かれ、鬼道のものをしゃぶりながら不動も達していたのか、不動の腹には自らが放った白濁がねっとりと絡み付いていた。
 鬼道はひくひくと開閉する蕾にずぶりと指をねじ込んだ。
 そして、犬の精液と中年の精液でどろどろになった中を些か乱暴に掻き回す。
「っぁ……くぅ、ン」
 散々甚振られた肉穴をさらに嬲られ、不動の口から嬌声が漏れた。
 鬼道の指を咥え込んだ肛門のふちから、泡立った精液がぶちゅぶちゅとあふれ出す。
「不動、犬のちんぽと中年のちんぽ、どちらが美味かったんだ?」
 口の端を釣り上げながら鬼道は意地悪く問う。
「ぁ、う、ンッ……きど、ぉくんのが一番いい。ね、きどぉくんの挿れてくれよォ」
 そう言って不動は不自由な体勢のまま首を捻り背後にいる鬼道を見た。
 そしてきゅう、と尻穴を締め鬼道の指を離すまいとする。
「本当に貴様は、どこまでもクズだな。いいだろう、きれいに中を洗ったら存分に可愛がってやろう」
 赤い目を細め、鬼道は言い放つ。
 欲望に染まった双眸に見下され、ゾクゾクとしたものを腹の奥に感じ不動は恍惚とした表情を浮かべる。
 長い夜は始まったばかりだった。

END





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