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結局、リナリーの口車に乗せられ、暫く留まることになってしまった
『さ、最悪だわ…』
夜になっても眠れそうになかったので、小さな相棒と共に教団内を探索する
教団内の廊下は月明かりに照らされ、神秘的だ
『う、やっぱり怖い…コメット、もう少しこっちに来てよぉ』
だが、カノンにとってはそれどころではない。
幼少期や、遊びに来るたびコムイ達からイタズラにとっておきの対象として、散々驚かされたり、怖がらされたりと、夜の教団はあまり良い印象はないのだ
小さな相棒コメットは、ただ身体に触れるか触れないかのギリギリの距離を保ちながら飛ぶ
フラフラと廊下を歩いていると、一つの部屋にたどり着く
『ん、ここ…』
導かれるように、少女は中へと入っていった