ウィークリーガール
開口一番口喧嘩-3/4

その音は、騒がしいにも関わらず、食堂全体に響いた

そして、ぶつかった本人から出るオーラは、食堂全体を震撼させた

―――やべぇ、神田がキレた!


誰かが皆の思いを小さく呟いた。


「〜〜ッてめぇ!何しやがる!!」
振り向きざまにカノンの相棒を全力で投げ返す。

顔面直球、女だろうが容赦しないのが神田ユウなのである。
しかしカノンは何事も無かったかのようにソレを受け止めた。


『フン、あんたが無視しなきゃよかったのよ。』

「無視してんだからそれなりに理由があるってわかれよ馬鹿女!」

『バカって言ったわね?バカって言った奴がバカなのよ。バ神田』

「今テメーが言ったからバカはお前に移ったぞバーカ!」

『はい残念。バカはあんたになりましたーざまみろバーカ』

「もういっぺん言ってみろバカ女!」


不毛すぎる口喧嘩に取り巻きはげんなりした顔で見守っていた。



『――…昔の事なら気にしてないから。』

そんな中、ぽつりとカノンが呟く


それを聞いて、苦虫を噛み潰したような表情をする神田。

その言葉は、きっと――。



『あれは事故だった。』



仕方がないのだ、生きたいと願った故の選択だったのだから。



『私のお風呂覗いたこと』


「やっぱてめぇ殺す!!」


てくてくと歩き出したカノンに斬りかかろうと抜刀するも、コムイや取り巻きに囲まれ、尋問され、神田は誤解を解くのに時間がかかったとか。



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