しかし
1人の青年によってすぐに笑顔は崩される
「邪魔だ。」
青年に気づいた彼女は、大きな瞳を更に大きく広げた
『……ユ、ウ…?』
青年は、自分の名を呼ばれ、何か言おうと振り向いたがすぐに取り止め、小さく舌打ちをする
そして彼女に気付かなかったような素振りでジェリーに話しかける
「…チッ。おい、蕎麦」
「え、あ、えぇわかったわ。…はい。」
すぐに蕎麦がカウンターから出され、引ったくるように受け取りその場を去ろうとする
『なっ、ゆ、ユウ!あんたユウでしょ!』
その様子を見てあわてて追い掛けた
まるでカノンから逃げるように早足で歩くユウこと神田ユウ
最初は小走りで追いかけていたが、なかなか追い付かない。
その事にイライラしてきたカノンは、横でパタパタと飛んでいる自分の相棒を掴み、勢いよく投げつけた