ウィークリーガール
久しぶりまして-8/8

夕方。

書類の添削中、お腹が小さく悲鳴をあげた
時計に目をやれば、針は6時を指している
『あぁ…もうそんな時間…』



「カノン、後はオレ達がやるから大丈夫だぞ。腹減ったなら食堂行って食ってこい」

『んー…』
話し半分聞きながら、尚も書類の作成をしていると

「こら」
『あっ』

取り上げられ、リーバーかと思い見上げるとコムイがプンスカと怒っていた

「もー、それはカノンの仕事じゃないでしょー」
もっともであるが、一番不真面目でいい加減な男に言われた事が、かなり気に障ったようで、これでもかというほど顰めっ面をする

そして無言で研究室から出ようとしたが

「ちょちょちょっとカノン?
 無視はさすがに傷付くよ?」
泣きながらすがり付くコムイ。
一瞥したあと、顔を思い切り蹴り
『ウザイ!!』
と一言だけ残して研究室を後にした


既に起きて作業をしていた研究員達は一連を見て
「こえぇ…神田みてぇ」
「容赦ねぇ…」
「もろ入ってたよな…あの蹴り…」
小さな猛獣に怯えていたのだった

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