数分ほど、間が空いた
『…え、やだ、何言ってんのそんなわけないでしょバカじゃない夜怖くてトイレいけないとか子どもみたいじゃないの私もう子どもじゃないから別に怖くなんかないのよただアジア支部のみんなが寂しがるだろうからアジア支部のがいいかなって思ってるだけなんだから別にそんなんじゃないし別に』
急に滑舌になった少女を見て、2人は半分呆れ顔である
「カノンって図星だとどもったあと早口になるのよねー」
「ははは…いいか、カノン。いい加減慣れないとダメだぞ」
『うー……やだ!ここ怖い!』
唸り声をあげたあと、子供のように両手を投げ出し、駄々をこね始めるカノン
「じゃあカノンが夜に行きたくなったら私がついていくから」
『ほ、ほんと?約束よ、リナリー。嘘ついたら怒るからね?』
まるで親離れがまだできない小さな子供のようにすすす、とカノンがリナリーにすり寄る
そういう子供っぽいところもあるから年相応に見えないのよね…私より年上のはずなのに…そこが可愛いんだけど
苦笑しながらリナリーは思った
リーバーなんかは我が子を見守るような目をしている
「ほらほら、約束はきちんと守るから、カノンは手を動かさないと」
『あぁっ、そうだったわね!』