ウィークリーガール
久しぶりまして-4/8

『……ふん、戦は人を変えるの。昔の私と比べないで下さる?』

そう言って、やんわりとリナリーを退かす

「…ふてくされたような顔で言われてもねぇ」

「…そうねぇ…」

『五月蝿いわねぇもー。先中入ってるからねっ!』
機嫌を損なわせてしまったらしく、ずんずんと中に入ってしまった



「ねぇ兄さん」

「ん」

「なんだかカノン…寂しそうな気がするの」


「そう…だね。でもココならカノンの古馴染みがたくさんいる。…リナリーも含めてね。きっといつか心を開いてくれるさ」




『……はぁ……』

(それにしても、久しぶりよね…此処へ来るの。
昔はママとパパに連れてってもらって…途中で疲れて寝て…気がついたら着いてたって感じだったものね)

広く長い廊下に立ち尽くし見上げる
壁に触れて、懐かしいと彼女は思う。瞳はどこか憂いを帯びていて――。


『……子供の頃は大きいなって思っていたけど…まだ大きいままね』


踵をかえし、カノンはある一室へ向かった

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