思えば私の小さな頃は女の子はシュガーにスパイスで出来ているだなんて、そんなリトル・レディみたいなこと言えやしない、可愛いげのない女の子だった。 そのまま可愛いげのない少女にに成長した私は男の子と良い関係になることのない、非常につまらないティーンエイジャー期を過ごし、人より頭一つだけ勉強と運動が出来たから、流れるようにそこそこの大学に進学した。 顔は別に特別不器量ってわけでもなく、特別栄えるわけでもない、普通の顔、そして没個性的な性格。仕事がちょっぴりデンジャラスなことを除けば、特筆するべきことなんてなんにもない、つまらない人生を送ってきた。
B.S.A.A.──バイオテロリズム セキュリティ アセスメント アライアンス 元々は対バイオテロリズムをメインに活動していた民間部隊で、何年か前に国連管轄の特殊部隊として再編されたと教えられた、私の今の職場。 バイオテロが絡む事件は私たちが担当し、そして始末をつける。 まさに死と隣り合わせな仕事。勉強と運動が人より頭一つ分出来る私を語るに置いて、唯一特筆すべきキャラクター。
それが、B.S.A.A.
私のアイデンティティと言っても過言ではないこの組織に属して早くも一年が過ぎようとしていた、2011年の秋。 基本はデスクワークを中心とした仕事を行っているが、時たま現場に出て実戦に身を置く、そんな日々。 相変わらず男気もなく、ジーンズにワイシャツ、少しだけ飾るようにワインレッドのリボンタイを絞めているのが精一杯のおしゃれ。 身を置く部隊の隊長には本気で心配され、コンパニオン紛いの飲み会に連れ回されることもしばし。
アンタにだって好い人なんか居ねえだろ、と可愛いげのない言葉をアルコールと共にしっかり腹に納めるのが常となっている。
──シェーナ・リンクス。 B.S.A.A.北米支部所属、B.O.W.鎮圧部隊平隊員。趣味は音楽でムキムキな優しい上司に構われ過ぎているのが最近の悩み。
そんな彼女が巻き込まれた一つの事件のお話。
ATTENTION
バイオハザード6クリス編のネタバレ、BSAA並びに本編に登場する組織の捏造等々が所々に出てきます。
シェーナ・リンクス 22歳の、BSAA女性平隊員。 生まれてこの方、恋人という恋人が居たことのない、彼女の上司曰く喪女に片足突っ込んでいるには勿体無い才能と容姿の持ち主。 言われる本人は五月蝿いとと内心思いつつ、なんやかんやで上司を慕っている様子。
大学生のとき、学校でバイオテロに巻き込まれ奇跡的に一人で脱出。 一人で脱出出来た運と度胸それなりの知識、そこそこの運動能力とウイルス抗体の持ち主と言うことを買われ、大学を中退し今の上司の推薦のもとBSAAに入隊、その後デスクワークを中心に平隊員としてコツコツ働いている。
休日の過ごし方は買い物か睡眠。
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