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「は?シューガクリョコー!!?」

三日間の休みが言い渡されたイナズマジャパン二年生組。突然何故だ、と鬼道が久遠監督に問うと「修学旅行だからだ。」と答えたのであった。

「ちょっ監督!試合が近いこの時に旅行なんてしても良いんですか!?」熱血代表、我らがキャプテン円堂が叫ぶ。風丸を筆頭にあの孤高の反逆児(改めて思うと凄く痛い)不動までもがうんうんと頷いて同意する。
それに対して久遠監督は「お前たちは二年だ。中高の二年と言えば修学旅行だろう。」なんて何処かずれた答えを返した。

頭の痛くなる話だ、日本代表に選ばれて国を背負ってサッカーをしにこの地へ来てると言うのになんで修学旅行……遊びじゃないか。小学生の頃に行った修学旅行を思い出してわたしはついこめかみを押さえてため息を吐いてしまった。やっぱり遊びだ。

「みょうじ!」

「っ、はい!」

ため息を吐いたのがばれたのか久遠監督にびしりと名指しで指差されてしまったわたしは肝が冷えながらも監督と視線を合わせた。鬼の監督と呼ばれている監督だ、怒るとそりゃあ怖い。やばいな、なんて頭の片隅で思っていたら監督は思ってもいないことを言ってきた。

「お前が班長だ。しっかりとこいつらをまとめて集団行動を意識付けさせろ。いいな?」
とうとう鬼の監督もネジが外れたか、テンションがおかしい。というか修学旅行に行っちゃう事決定なの?また深くため息を吐いてわたしは仕方無しに「了解です。」と良い子の返事をしておいた。
わたしの返事を聞いて滅多に見せないダンディーな笑みを浮かべ、鬼道を副班長、風丸を保健係、円堂を食事係……なんて他のメンバーの役割を嬉々として言い出した。余談だが、そんな中整列係(なんだよそれ……)に任命された豪炎寺は立ちながら寝ていて他人が見ると引くくらいに「夕香ァ…夕香ァァ……」と寝言を言っていた。(わたしは心優しいので引きはしないが、まあ正直気持ち悪いとは思う。)

「明日から二泊三日、ライオコット島を満喫して来るぞ!」
学校の先生みたいな事言うけどけど、修学旅行って学を修める為に行くんじゃ無かったっけ……。あと監督もついて来るんスか……。
明らかに遊ぶぞ!なんて顔をしたきらきら光る表情の監督と目が合い、わたしは本日何度目かのため息を吐いた。

オイ監督、わたし以外話について行けてないぞ。







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