丸井の夢占い(?)によって、幸村に食べられると宣告された俺だが、結局昨日はあれから一睡も出来なかった。幸村に食われるなんて考えただけでも鳥肌ものじゃ。しかも俺がエビフライになると言う謎のオプションまで付いているのだから、これはもう不登校になるしかないんじゃなか?


『もしもし?』
「おぉ、幸村か?」
『何だよ仁王か』
「俺ですまんかったの」
『ホントだよ、俺は今から朝ご飯なんだよ。ちょー腹減ってんの』
「…朝食はエビフライかの」
『ん?何か言った?』
「ん、いやぁ!何でもない!」
『あっそ。で、用件は?』
「朝練休むナリ」
『はぁ?なんで』
「えーと…せ、生理痛?」
『お前はいつから女になった』
「ですよねー」
『サボりなら朝練来なよ』
「…………わかっ」
『はい、それじゃ』


ブチリ。
勇気を出して電話したのに、結局は朝練に出る羽目になった。しかも朝練に行ったらこの電話の事を確実にツッコまれる。もしも朝練を休む理由が丸井の夢占いを鵜呑みにし、幸村を恐れた為の行為である事がバレたら…。やばい、俺ピンチ。


「とにかく、朝練の準備を…あ、」


ただでさえ遅刻をすれば真田の強烈な鉄拳制裁が飛んでくる。それなのに、枕元の目覚まし時計を確認すると、朝練まであと20分。いまから身仕度をしてダッシュをしてもギリギリで間に合うか間に合わないくらいじゃ。


「ぷ、ぷり……」


これも全部変な夢占い情報を俺に流した丸井のせいじゃ。恨むぜよ、丸井。とにかく今は朝練に遅刻しないように全力で登校する事にするナリ。普段は全力疾走なんて絶対しないのに!


まさかまさかの続き。


エビフライ
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